2017年に和歌山ファイティングバーズ、2019年に堺シュライクスが加盟。リーグ名も2019年には二代目関西独立リーグ、2020年にはネーミングライツで「さわかみ関西独立リーグ」となった。
まさに紆余曲折を経て、現在に至っているのだ。
指導者1人・選手1人からの再スタート
現在の4球団の経営者に、コロナ禍の中での現状について聞いた。
06BULLSを運営するNPO法人スポーツクリエイションの理事長代行で、初代関西独立リーグの大阪ゴールドビリケーンズからかかわっている、永峰要一は次のように語る。
「今、このチームがあるのは、ゴールドビリケーンズの最後の監督だった村上隆行(元近鉄、西武、現中日コーチ)さんのおかげです。不祥事でチームがなくなったときに『村上さんと野球できないのなら辞めます』という選手がいて、村上さんが意気に感じて、監督・選手2人から球団づくりを始めました。徐々に選手が集まり、新チーム06BULLSができて、ここまでやってきたんです」
村上隆行は06BULLSが関西独立リーグに加入した2012年から、2018年まで監督を務めた。今の監督は、近鉄で85勝を挙げた村田辰美だ。
「スポーツ保険に加盟して、選手がケガをしてもお金が出るようにするなど、球団としての最低限の運営を着実に行っていけば、信頼も回復できると思いました」(永峰氏)
今年6月23日の本拠地開幕戦は、観客数を制限して行われた。客はソーシャルディスタンスを取り、大阪府が導入した新型コロナ追跡システムのQRコードをスマートフォンで読み込んでから入場していた。
入場者数は、もともと1試合当たり100人前後。入場料収入やグッズ収入が占める割合が少なかったので、ダメージは小さかった。
「スポンサーさんとの契約はコロナ禍の前に締結していたのですが、入金を待ってくれというところがある。こういう状況ですから、強くお願いできません」。永峰自身も無給。この日は夜勤明けで駆けつけていた。
「長く続けていれば、問題続きのリーグでも、これだけ野球をしたいという人が集まってくる。家庭環境のためにシニアやボーイズなどに入れない子どもたちにも、夢をつかむチャンスを与えたいですね」(同)
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