「東大現役進学率」で開成を上回る高校の実力

およそ2人に1人が東大に進む驚愕の実績も

中高一貫校がブームになって久しい。いまでは私立だけでなく公立の中高一貫校も年を追うごとに増えている。大手予備校講師で、共著『早慶MARCHに入れる中学・高校』(朝日新書)などがある武川晋也さんは、こう指摘する。

「筑駒は文化祭などの行事もやりきって、それでいて受験でも結果を出す学校です。そもそも、中学・高校入試で受かっている子のレベルが段違いなんです」

冒頭の渋谷教育学園渋谷も、中高一貫だ。同校が進路指導で意識するのは「大学はあくまでも手段でしかない」ということ。毎年10人以上の生徒が海外大を志望し、アメリカ・ハーバード大やプリンストン大に進む生徒もいる。すると、東大も自然と相対化され、目的に向かって受験勉強に励む環境が育まれる。

だが、悩みもある。

「点数至上主義になるな」

同校の教室では、そんな言葉がたびたび飛び出す。

高橋進路部長が言う。

「中学受験をする生徒の多くは小学生の頃から塾に通っています。成績順以外に自分をはかる尺度がない子もいるんです」

生徒の偏った価値観をリセットするのも教師の役目。成績は伸びしろをはかるツールであるという考え方を口酸っぱく言い聞かせる。なかなか考え方が切り替えられなかった生徒も、「中2に上がる前には落ち着いてくる」と高橋部長。

「校長講話」が大学選びに影響

同校が重視するのは、1996年の創立以来続けている「校長講話」の時間だ。6年間のシラバスに組み込まれ、卒業までに全30回で設計され、整理整頓の大切さや自由、自己実現まで幅広いテーマを説いていく。一見、受験には無関係に思えるが、高橋部長は首を横に振る。

「校長講話では、人生をどう作っていくのかといったことを話します。6年を通して自分の将来をイメージすることになるので、大学選びにも大きく影響するのです」

(編集部・福井しほ)

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