コロナ太りから痩せる人、痩せない人の「差」 「体重」だけを見て一喜一憂する人の盲点
この場合も体重だけを見ている人は「食事制限を頑張っているのに、体重が増えてしまっている」と思ってしまい、同じようなことが何回かあれば「食事制限をしている意味があるのだろうか?」などと思えてくるでしょう。
このように体重だけに気を取られているとダイエットは続けにくくなります。そこでダイエットをするときには体重だけにとらわれず、必ずほかの指標も併せて確認します。
BMIはあてにならない
私は現在、アプリと連動する体重計を使っていて、この体重計に乗ると自動的にそのときの体重、体脂肪、筋肉量、BMIなどの指数がアプリ上に表示され、管理できるようになっています。このうち私がいつもチェックしているのは、体重、体脂肪、筋肉量の3つです。
ケンブリッジ大学のチームがイギリスの心理学誌『QJEP』(電子版)の2016年2月26日号に発表した研究では、体重に占める脂肪が増えれば増えるほど記憶力と集中力が落ちるという結果が出ています。
研究チームは、肥満度を示すBMIが18〜51の男女50人(18〜35歳・女性72%)に協力してもらいました。ちなみに、BMIは18.5〜24.9が「標準体重」で、25以上が「肥満」、30以上は「高度肥満」となります。
参加者には2日間にわたって宝探しのコンピューター・ゲームを行ってもらい、「エピソード記憶」の能力をテストしました。スクリーンに次々と映し出される品々を画面上の複雑な地形、例えば「ヤシの木の生えた砂漠」のあちこちに隠し、後でどこに隠したかを思い出すゲームです。
エピソード記憶は、品物を隠す前後の自分の思考や行動を「物語」として思い起こし隠した場所にたどりつく高度な記憶力。肥満の問題でいえば、昨晩の食事の内容と食べた量を鮮明に思い出せるかどうかに関係してきます。
テストの結果、肥満の人は標準体重以下の人に比べ、平均で15%成績が悪かったのです。また、BMI値が高い人ほど記憶力が曖昧になる傾向が見られました。
この点からいっても脂肪はできるだけ少なくしたいと考えています。筋肉量を確認するのは、私が普段から筋トレをするようにしているからですが、筋肉量の数字は筋トレの量をてきめんに反映します。ジムにしばらく通えないと1キロくらいあっという間に筋肉が落ちてしまうのです。しかも、筋肉量が落ちると基礎代謝も下がります。
逆にいえば、筋トレを頑張るとその結果を体感はできなくても数字として見ることができるので、筋トレのモチベーションをアップできます。体重だけを追っていたのではこのモチベーションは湧いてこないでしょう。
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