社員の紹介ほど有効な採用手段はない

社員全員を採用担当者にする仕掛け

社員紹介入社率56%を実現したビズリーチの仕掛け

僕が採用に成功している企業に話を聞きに行ったとき、経営者の先輩方は、口をそろえてこう言いました。

「南くん、社員紹介で入ってくる人って、みんな優秀なんだよ」

あるグローバル企業に至っては、社員の半分以上が社員紹介で入ってきているとのこと。確かにそうかもしれません。自社で結果を出している優秀な社員の知り合いなら、きっとその人も優秀なはずです。

それに、声をかける側としては、自分の知り合いである相手の人生を左右する責任があるからこそ、マイナスとなりそうな情報もすべて伝えたうえで判断してもらおうと思うでしょう。また、声をかけられて入社する側としては、紹介してくれた知り合いの顔をつぶさないように頑張ろうと、覚悟を決めて入社してきてくれるに違いありません。

この採用方法はいい、と思った僕は、全社員に「ビズリーチに合いそうないい人がいたら紹介してほしい」と伝えました。

ただし、それだけでは限界があります。どんなにお願いをしても動くのは一部の社員だけですし、一人ひとりで動くのでは、モチベーションを保つのも難しくなります。

そこで考えたのが、チームを作って採用に取り組む「全社横断リクルーティング・プロジェクト」です。このプロジェクトを始めてからもうすぐ1年が経ちますが、直近の1年で言えば、入社した社員の56%以上が社員紹介によるものとなっています。どれほど絶大な効果があるか、おわかりいただけるかと思います。

社長も新人も、部署横断型チームで採用に取り組む

ビズリーチでは、1チーム15人程度のチームを18チーム作り、それぞれで仲間になってほしい候補者の紹介に取り組んでいます。

あらゆる業務の中でも採用だけは、社長も新人も関係なく会社に貢献することができます。チームの構成は、さまざまな部署のさまざまな社歴の人たちが集まった部署横断型にしており、経営陣も新卒も、チームの中では平等の立場になります。社長には社長をしている友人が、新卒には同じく新卒の友人が多いでしょうから、むしろすべての階層の人が参加することで、すべての階層の候補者を集めることができるようになるのです。

あえて横断型チームにしているのは、社員間のコミュニケーションの活性化や、自社をよく理解するためのきっかけにしてほしいとも考えているからです。日頃の業務を超えて、指示命令系統のない平等な立場でチームを組むことで、遠慮の少ないコミュニケーションを行うことができます。その結果、自分以外の人がどんな視点を持ち、どんな仕事をしているのかを知るという効果が得られます。

単にチーム分けをするだけでは機能しませんから、それぞれのチームに「面談設定数」と「内定承諾数」、ふたつの目標を設定しています。この目標をチームで確認しながら、「自分はこんな集まりに参加してこう声をかけた」「ビズリーチのことをこう説明した」などというノウハウをお互いに共有し、ベストプラクティスを探っています。

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