KPIを導入しても経営が上向かない「あるある」

「効果がない or 逆効果」を防ぐ使用上の注意

KPI経営が中途半端だと「好ましくない状況」が起こりうるのは、どんなケースなのか紹介していきます(写真:ipopba/iStock) 
KPIを適切に設定し、それをベースに経営を管理するのは今やビジネスの常識だ。しかし、あらゆる組織でそれがうまくいっているわけではない。「KPIを設定したけど業績が上向かない」「かえって悪影響が出た」という話も多い。
8月28日に『KPI大全 重要経営指標100の読み方&使い方』を上梓した、日本最大級のビジネススクール、グロービス経営大学院で教鞭を執る嶋田毅氏が、KPI経営の不適切な組織に起こりがちな機能不全を紹介する。

そもそもKPIとは

KPI(Key Performance Indicators)とは、重要業績評価指標あるいは重要経営指標という訳語からもわかるように、その組織にとって重要な、数字で測定できる指標のことです。 

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「売上高」「利益」「限界利益率」といった財務的なものだけではなく、「顧客満足度」「従業員満足度」「市場シェア」「納期遵守率」「不良品率」といったより現場に近い数字もKPIとしてよく用いられます。例えば営業部門であれば、営業部門や担当者の「受注額」「売り上げ」のほか、「新規顧客開拓数」「既存顧客維持率」「価格維持率」などが代表的なKPIです。

なお、KPIはビジネスだけに使われるものではありません。プロスポーツチームであれば、「観客数」「視聴率」「チームの勝率」「選手の成績(サッカーであれば「得点」「パス成功率」「ミス数」など)」が大事なKPIとなるでしょう。

こうしたKPIを積極的に活用し、生産性を上げようとするのがKPI経営です。

例えば高収益・高給で有名なキーエンスなどは、営業担当者ごとに数十から数百を超えるKPIを設定し、パフォーマンス評価等に活用していると言います。同社の営業担当者の並外れた生産性の背後にはそうしたメカニズムがあるのです。

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