ヤフーの副業募集に「4500人殺到」の舞台裏

「フル在宅」でコロナ対応機能を70以上投入

ヤフーが募集した副業人材に4500人の応募があったことに対し、Zホールディングスの川邊健太郎社長は「想定以上だ」と語った(撮影は2018年9月、撮影:今井康一)
コロナ禍でデジタルトランスフォーメーション(DX)需要が高まり、追い風を受けるIT・ネット大手。中でもZホールディングス(ZHD)は、2020年4~6月の決算で前年同期比4割増の営業利益をたたき出す好調ぶり。中核企業のヤフーは、ネット広告事業では広告主の出稿意欲低下の影響を受けた一方、傘下のZOZO、アスクルを含むネット通販(EC)事業が大きく拡大したほか、100億円単位の全社的なコスト抑制も効いた。
ヤフーはこの間、通常のサービス開発とは別で70以上の「対コロナ」のサービスや機能をリリースしている。混雑情報、教育系コンテンツなど、種類もさまざまだ。また、「無制限リモートワーク」と称す新しい勤務体制への移行も実施、副業人材を今後100人単位で受け入れることも打ち出した。反響は大きく、すでに日本全国、さらに世界から4500人以上の応募を得ているという。
世界に目を転じれば、米中間ではテック企業を巡る摩擦が加速度的に高まっている。LINEとの経営統合で「東アジアにテック業界の“第三極”を作る」と目標を掲げるZHDは、未来をどう描くのか。川邊健太郎社長に聞いた。

下は15歳から上は80歳までが応募

――7月に行った副業人材の募集には、大きな反響があったそうですね。

すでに4500人以上の応募があった。「100人採用」と大々的に打ち出したので、当然ある程度の反応はあると思っていたけど、想像以上だ。応募は全都道府県、海外からも来ており、職種も大手企業の要職経験者、フリーランス、学生、市長さんなどさまざまだ。年齢も、下は15歳から上は80歳まで幅広い。

――なぜこのタイミングで募集に踏み切ったのでしょう。

実は社外からの副業受け入れの前に、ヤフー社員に対して「うちは副業を許可しているので、この制度をもっと活用してほしい」と呼びかけた。新型コロナでここ数カ月、期せずしてリモートワーク前提の勤務体制としてきたが、ヤフーでは社員のパフォーマンスが非常に上がっている。通常サービスの開発に遅れが出なかったのに加え、コロナ対応のサービスや機能を70以上世に出せたことからも明らかだ。

通勤時間を削減でき、余裕を持って働ける社員が増えているのなら、もちろんそのパワーをヤフーのために使ってもらうのもいい。だけど、自分自身の成長のために他社の仕事にもチャレンジしたいなら、それも素晴らしいこと。こういうニーズはほかの会社で働く人たちにも生まれているのではないかと思い、今回の募集につながっている。

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