私がブルゾンちえみから藤原史織に転じた理由 職業を1つに決めず、常に挑戦をし続ける
先の見えない混沌とした現代にあっても、しっかりと覚悟をもって社会と対峙しているカッコいい大人を編集部の目でピックアップしていく今回の特集。ご紹介するのは、今回唯一の20代である藤原史織だ。と、言ってもまだこの新しい名前になじんでいない方も多いだろうか?
「35億」のパフォーマンスで圧倒的な人気を博した「ブルゾンちえみ」が藤原史織に改名して早や4カ月。新型コロナウイルスによるステイホーム期間中もインスタライブなどを精力的に開催し、ジャンルにとらわれないクロスボーダーな活動をし始めている。
「Black Lives Matter」などの社会課題や地球環境についても問題意識を持ち、つねに自分の言葉と判断基準で語る藤原史織はカッコいい。そしてそれは、私たちの知っている「ブルゾンちえみ」とはまた違う人物像だ。藤原史織はどんな人? そしてなぜカッコこいいのだろう?
イタリア留学が白紙。思いがけなく生まれた自由な時間
──ステイホーム期間中はどんなふうに過ごしてました?
藤原:本来は4月中旬からイタリア・ローマに1年間留学する予定でした。ビザも取り、住居も探して、後は行くだけ、という状況で緊急事態宣言が発令されて……イタリアも大きな被害をこうむっているので、やはり無理だなと判断して。
おかげでぽっかりとスケジュールのない自由な時間が生まれたので、あんまり人の来ないような静かな公園のベンチで読書したり、自宅でけん玉の練習をしたりしてました。
──けん玉(笑)。ちょっと孤独な趣味に思えるけど。
藤原:オンラインでレッスンを受けて、少しずつ技ができるようになるんです。自粛期間中は世の中のいろんなことがストップしていたから、自分も停滞しているような感覚に陥ってしまった。自由な時間を不安に感じていたんですが、けん玉ができるようになることでプチ達成感を味わっていました。