東京メトロ「改札外乗換」、初乗り運賃で1日観光 60分の乗換時間を利用し170円で食事も観光も

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ただし、東京メトロの乗り換えにはルールがある。旅客営業規定の第2節・第21条(1)には、片道乗車券の発売ルールとして、以下のように記載されている。

旅客が普通旅客運賃計算経路の連続した区間を片道1回乗車する場合に発売する。ただし、その経路が折り返しになる場合を除く。
(1)「乗換駅への運賃が目的駅までの運賃より高い場合は、運賃計算経路として認められない」
(2)「改札外に出て、同じ路線を継続乗車することは認められない」
(3)「同じ区間を折り返したり、経路が重複する乗車は認められない」ということだ。

(1)は、170円の切符なら乗換駅も含めて、170円区間に収まる必要がある。例えば、上記で書いた東京→上野駅の経路に続けて、日比谷線上野駅→北千住駅(千代田線へ乗り換え)→新御茶ノ水駅、と移動したとする。この場合、出発駅と目的駅は東京~上野駅から、東京~新御茶ノ水駅に変わる。東京駅から新御茶ノ水駅までは170円区間だが、途中の北千住駅が東京駅から200円区間なので、この場合は200円の切符が必要だ。

(2)は、例えば千代田線に乗車して、新御茶ノ水駅で改札外に出た後、再び新御茶ノ水駅の改札に入って、千代田線を継続乗車するケースだ。これは乗り換えていないので「改札外乗換」ではなく、不可だ。

(3)は「経路の重複」に注意が必要だ。例えば、丸ノ内線大手町駅→淡路町駅(改札外乗換で新御茶ノ水駅へ)→千代田線大手町駅、は経路の重複(大手町駅に戻ってきた)なので不可。

こうしたルールを守れば、1日乗車券(600円)よりも安く、東京巡りを楽しめる。出発駅と到着駅が限定されるが、200円切符で改札外乗換14駅すべてを回ることも可能だ。

実際に改札外乗換14駅に行ってみた

改札外乗換の例として、筆者は14駅すべてを訪れ、どの程度、観光できるのかを試してみた。 

■半蔵門線大手町駅→東西線大手町駅

皇室所蔵絵画・書・工芸品を無料で見られる三の丸尚蔵館(筆者撮影)

大手町駅で改札外乗換を行うには、いったん、丸ノ内線ホームに出るといい。丸ノ内線から東西線に乗り換えようとすると、オレンジ色の改札口から改札外に出られる。

大手町駅からはOOTEMORIや新丸の内ビル、オアゾといった商業施設で買い物が楽しめる。東京駅にも近く、東京ステーションギャラリーで芸術鑑賞も可能だ。

筆者は皇居内の江戸城和田倉門、江戸城大手門を観光した。D3出口から近い和田倉門は、木製の橋が今でも残る。C10出口から近い大手門は、同心番所、百人番所が残るほか、皇室所蔵絵画・書・工芸品を無料で見られる三の丸尚蔵館もある(所要時間:43分33秒)。

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