東京メトロ「改札外乗換」、初乗り運賃で1日観光 60分の乗換時間を利用し170円で食事も観光も

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改札の外に出てから乗り換える「改札外乗換駅」を利用して観光や食事を楽しもう。写真は東京メトロ総合研修訓練センターの模擬改札口。(撮影:尾形文繁)

東京メトロには、同じ鉄道会社の駅であっても、いったん改札の外に出なければ乗り換えることができない「改札外乗換駅」が存在する。この6月6日より、東京メトロは「改札外乗換駅」の乗換制限時間を従来の30分から60分に拡大した。

なぜ、乗換制限時間が拡大されたのか。同社によると「6月6日に改札外乗換駅を追加したが、追加された虎ノ門・虎ノ門ヒルズ駅と、銀座・銀座一丁目駅の乗り換えが地上経由であることもあり、都営地下鉄様とも協議のうえで、乗換時間に余裕を持たせた」とのことだ。

改札外乗換駅は14駅

東京メトロで60分乗り換えの対象となる、改札外乗換駅は以下の14駅である。

上野、三越前、渋谷、池袋、大手町、飯田橋、新宿三丁目、上野広小路・仲御徒町、人形町・水天宮前、築地・新富町、銀座・銀座一丁目、淡路町・新御茶ノ水、日比谷・有楽町、虎ノ門・虎ノ門ヒルズ

乗換制限時間を過ぎると切符は無効となるが、60分以内なら改札外で行動できる。60分あれば食事をしたり、駅周辺を観光したりすることも可能だ。

注意すべきは、改札外乗換にはルールがあることだ。まず「オレンジ色の自動改札から改札外に出場しなければ、改札外に出られずに切符を回収される」こと。また、改札内で接続している路線同士(日比谷駅の千代田線と日比谷線、飯田橋駅の有楽町線と南北線では不可、丸ノ内線新宿三丁目駅と副都心線新宿三丁目駅は特例で可)だと、上記の駅でも改札外乗換はできないことだ。

【2020年8月17日15時20分 追記】記事初出時、改札外乗換のルールの記述に誤りがありましたので、上記のように修正しました。

ルールを守れば、連続して改札外乗換を行うこともできる。例えば、以下のような乗り換えである。

丸ノ内線東京駅→大手町駅(改札外乗換で東西線大手町駅へ)→東西線日本橋駅(銀座線へ乗り換え)→三越前駅(改札外乗換で半蔵門線三越前駅へ)→水天宮前駅(改札外乗換で日比谷線人形町駅へ)→仲御徒町駅(改札外乗換で銀座線上野広小路駅へ)→上野

これだけ乗り換えても、初乗り運賃の170円(ICカード168円)である。改札外乗換が可能な大手町駅、三越前駅、水天宮前・人形町駅、仲御徒町・上野広小路駅の近隣には観光・商用施設があり、東京観光を格安で楽しめる。

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