自宅のオフィス化に悩む人への最新住宅プラン コロナ禍で住宅各社の提案も多様化している

✎ 1〜 ✎ 89 ✎ 90 ✎ 91 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

有害物質の持ち込みや室内拡散を抑制するため、玄関まわりの強化も提案している。具体的には、「玄関手洗い」(=玄関近くに手洗いを設置)、「そともの収納」(=玄関近くにコートやカバンを入れられる収納を設置)、「非接触アイテム」(=宅配ボックスや人感センサー照明を設置)、「健康建材」(=調湿・吸着機能を有する建材や抗菌加工を施した建材を使用)の4点だ。

さらに、「オープン」「セミオープン」「クローズ」の3つのスペースを使い分け、限られた空間でマルチにワークスペースを確保する設計アイデアも紹介している。これには、「遮音間仕切り」の設置も可能だという。

レジリエンス100 STAY&WORKモデルのモデルプラン図(画像:積水化学工業提供)

我が家についても改めて考え直してみる

他方、ミサワホーム総合研究所では、「これからの在宅型テレワークの課題と提案」として、在宅勤務でもそれぞれ刺激の異なる複数の場所を使い分けること、子どもの発達段階に応じた親子の在宅勤務・学習方法などを研究・提案している。

マンションの事例も紹介しよう。野村不動産では、「DOMAーSTYLE(ドマスタイル)」×「つながROOM」を採用した新築分譲マンションの販売を開始する。

(画像)野村不動産プレスリリースより

「玄関まわりのスペースが狭くて不便」という悩みに対して、専有面積に占める玄関スペースの割合を通常よりも高めたのが、「DOMAーSTYLE」。コロナ禍で部屋の中に入れたくない物を置くことができ、玄関から洗面スペースに直接出入りできる間取りにすることで、すぐに手洗いができるようにしている。

一方「つながROOM」は、2つの洋室の間に約2畳の空間を設けて開け閉めすることで可変性のある間取りにしたもの。可動棚やコンセント、ダウンライト等を完備することで、書斎にすることも可能にした。

紹介してきたように、各社はそれぞれ自社の得意分野を生かした、さまざまな提案をしている。こうした提案を参考にして、我が家について考えてみるとよいだろう。新型コロナウイルスの収束には、まだしばらく時間がかかりそうだ。その間でも暮らしを充実させるために、ぜひ我が家なりの工夫をしてほしい。

山本 久美子 住宅ジャーナリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

やまもと くみこ / Kumiko Yamamoto

早稲田大学卒業。リクルートにて、「週刊住宅情報」「都心に住む」などの副編集長を歴任。現在は、住宅メディアへの執筆やセミナーなどの講演にて活躍中。「SUUMOジャーナル」「All About(最新住宅キーワードガイド)」などのサイトで連載記事を執筆。宅地建物取引士、マンション管理士、ファイナンシャルプランナーの資格を有す。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事