自宅でも十分楽しめる「プロ野球観戦」のススメ 球場に行けないファンに知ってほしい代替案

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2017年、2018年にも販売しているが、各球団との直接契約ではなく、セ・リーグとのライセンス契約だからか、球場での販売はなく、球団ホームページでも告知していない。知る人ぞ知る存在だ。

ヒルバレーのパ6球団バージョン(写真:筆者撮影)

今季はパ・リーグも6球団共同出資のマーケティング会社・パシフィックリーグマーケティングがライセンスする形で、ヒルバレーが6月29日からパ6球団バージョンの販売を始めた。

こちらは店舗ではなく、同社のオンラインショップ販売が基本。店舗販売は札幌大丸での日本ハムバージョンのみとなっている。

共同出資のマーケティング会社があるパ6球団は足並みがそろいやすいが、セ6球団の足並みがそろった企画はけっこう珍しい。その意味で、ギャレットのプロ野球コラボ缶企画は希少価値がある。

オンライン観戦で注意したいポイント

福岡ソフトバンクホークスが親会社ソフトバンクグループのVR(仮想現実)サービスを使った映像配信を行ったり、投げ銭機能付きアプリの開発会社が東京ドーム開催の巨人戦で、球場観戦感覚を味わえるアプリの実証実験を行うなどの動きは出ているものの、球場への観客動員に代わる、試合の収益化の試みはまだまだ緒についたばかり。

思うように球場に人を呼べない今、球団にとってテレビやネットのプロ野球中継は、ファンをつなぎ留める貴重なツールだ。

それだけに、中継してくれるテレビやネットには神経を使っている。球団主催のオンライン観戦企画では、司会進行役の映像に中継画像が映り込まないよう配慮し、テレビ観戦を強く推奨している。

DAZNもスカパー!もユーザーによる再配信を禁止している。Zoomの共有機能を使い、ゲームの配信映像を画面中央に映し出すことは技術的には可能だが、これは規約上、完全にNGだ。

これらの動画配信サービスを契約している友人の家にリアルに仲間が集まり、観戦しながら飲み会をすることは当然OKだが、これをオンライン飲み会でやったらアウト。たとえそのオンライン観戦飲み会の参加者が全員、DAZNやスカパー!の契約ユーザーであったとしても、NGだということは胆に銘じておきたい。

伊藤 歩 金融ジャーナリスト

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いとう・あゆみ / Ayumi Ito

1962年神奈川県生まれ。ノンバンク、外資系銀行、信用調査機関を経て独立。主要執筆分野は法律と会計だが、球団経営、興行の視点からプロ野球の記事も執筆。著書は『ドケチな広島、クレバーな日ハム、どこまでも特殊な巨人 球団経営がわかればプロ野球がわかる』(星海社新書)、『TOB阻止完全対策マニュアル』(ZAITEN Books)、『優良中古マンション 不都合な真実』(東洋経済新報社)『最新 弁護士業界大研究』(産学社)など。

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