日本株市場の停滞が続いている。特に、3月半ばからの世界の株式や金融市場の値動きと比べると、その不調ぶりは明らかだ。
米欧や新興国に比べ、戻りが鈍すぎる日本市場
米国の株式市場は、ウクライナ情勢への懸念から上値が重い時期もあったが、4月半ばに再び切り返し、年初来高値更新を再びうかがう水準まで、ジリジリ上昇している。
また、年初に大幅な通貨安に見舞われた新興国では、多くの通貨は買い戻され、それを後追いして株価も3月半ばから大きく上昇している。新興国全体(MSCI指数)の株価指数をみると、ほぼ年初の高値と同水準で、米欧と遜色ない。
2013年と同様に、新興国経済はなお脆弱であり、米国頼みの状況だ。にもかかわらず、通貨・株式は復調しているわけだ。日本株と同様に、年初来のパフォーマンスが悪いのは、ウクライナ問題の渦中にあるロシアくらいである。
リスクや不確実性に相対的に敏感な米債券市場と比べても、日本株の停滞は目立つ。米10年国債の金利は2月初旬には2.5%台まで大きく低下した後、反転。その後の方向感は乏しいとはいうものの、1月半ばからの金利が低下した分の半分程度を取り戻す水準まで、上昇している。
同時期に、日経平均株価は、1万6000円近辺から約1万4000円割れの水準まで約2000円も下落した。だが4月後半になっても、下落分の半分も戻せず、1万4000円台半ばで低空飛行の状態である。
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