文章が劇的に「伝わるようになる」鉄板ルール わかりにくい文章には明らかな共通点がある
「あなたの文章はわかりにくい」「なんだか読みにくい」「何が言いたいのかわからない」。せっかく苦労して書いた文章にこんなことを言われた経験はありませんか。『メモの魔力』『言語化力』など話題書50冊以上手掛けてきたプロ編集者、竹村俊助氏が、文章の素人でも「わかりやすく、読みやすい文章」をかけるようになるコツを伝授します(本稿は、『書くのがしんどい』より抜粋・編集を加えたものです)。
「わかりやすい文章」ってなんだろう
突然ですが、「わかりやすい文章」とはなんでしょうか?いろいろな定義があるでしょうが、ぼくがいちばんしっくり来ているのは、「読む速度と理解する速度が一致する文章」という定義です。理解が追いつかない文章だと、何度も読むはめになります。一方で、わかりきったことをくどくどと書かれるとイライラしてしまう。読みながらスーッと脳に染み込んでいくような文章が「わかりやすい文章」なのです。
たとえば、次のような文章があります。適切な例が思い浮かばなかったので、テキトーに国会の答弁書から引っ張ってきました(ちゃんと読まなくてもいいです)。
よくわかんないですよね? 政治家や官僚のみなさんがやりとりするぶんには、これでいいのかもしれません。公的な文書なので、読みやすさよりも正確性を重視しているのでしょう。ただ、これは一般の人が読んでパッとわかるようなものではありません。「読む速度に理解する速度が追いつかない」文章だと言えます。
この文章で言いたいのは、「労働政策審議会のメンバーは厚生労働大臣が選びますよ」ということです。そのうえで「どういう人の中から、どういう基準で選ぶのか」が書かれています。
ぼくなりに理解して整理してみると次のようになります。
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