「アイドルは顔だ」と誤解する人が知らない真実 「可愛い=人気が出る」とは限らない理由は?
候補生時代もステージに立つのは楽しかったのですが、やはりどこかで「昇格しなきゃ」という焦りがつねにありました。
でも昇格したことで、今までの呪縛が解かれたように、すべての迷いがなくなり、私は本来の自分の姿を取り戻し、のびのびと活動することができていました。
メンバー同士もすごく仲がよかったし、本当にすべてが夢のように順調でした。
「ずっとステージに立てる」と信じて迎えた「あの日」
私にとって「アイドルとは何か」「仮面女子とは何か」と考えると……。ステージに立ってみんなに応援してもらえることは、自分の存在を認めてもらえることであり、もちろんそれ自体は大きな喜びです。
でもそれ以上に私は、笑顔や元気を届けて、人の役に立つことによって、自分の存在意義を感じることができる人間です。
みんなが笑顔になってくれる、勇気を持ってくれる、そういうことが私の生きる力。だからいつも私が元気で、笑顔でいないといけない。仮面女子になってからは、それをより強く意識するようになりました。
ただひとつだけ悩みがあるとしたら、将来のこと。すでに25歳になっていたから、「あと何年この仕事ができるだろう」という漠然とした不安はありました。
でも、続けられる限りはアイドルを続けよう……。そんな気持ちで、今を大切に、毎日を大事に、仮面女子の活動を続けていました。
「この先もずっとステージに立ち続け、歌って、踊ることができる」心から信じて、疑いもしませんでした。
そうやって迎えた、2018年4月11日。あの日、風が強く吹く中で。
私はいつものように、ステージに向かって歩いていました。
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