ニッセン、フランフランがセブンを選んだワケ セブン&アイの傘の下に入る旨みとは?
消費行動が目まぐるしく変わる現代において、「カタログ通販というビジネスモデルが年々厳しくなっている」という危機感はニッセンにもあった。
ただ、通販サイトを改善するにしても、物流システムを再構築するにしても、ある程度の資金は必要だ。単独で負担するよりは、誰かと協業したほうがメリットは大きい。
今では、ニッセンのカタログがセブングループ1万7000店舗の大半に置かれるようになった。それまでの4万あった設置数から一気に3~4割増えたことになる。今後はセブン-イレブンと共同購入キャンペーンを打ったり、セブンのグループ企業である赤ちゃん本舗の商品を双方の通販サイトで販売するなど、さまざまな可能性を検討しているという。オムニチャネルが実現すれば、ニッセン商品のセブン-イレブン店頭受取なども可能になる。
100を超える協業案
買収からまだ3カ月ほどしか経っていないが、こうした具体的な取り組みについて、セブン-イレブン、イトーヨーカ堂、そごう・西武、ロフトなど、セブングループ各社とニッセンの個別協議が連日重ねられている。その項目数はすでに100を超える。
あらゆる業態を持ち150もの企業が属するセブン&アイグループと組むということは、さまざまな課題に関して適した企業とピンポイントで協業できるようになることでもある。
「ニッセンを抜本的に変えるには、一部分だけではなく、すべてを短期間で磨き上げなければならない。これだけたくさんの企業と提携を一気にできる相手はそういない」(脇田本部長)
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