伊勢谷友介「挫折禁止で、僕は環境問題に挑む!」 逆風に耐えた10年間から見えた「一縷の希望」

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

伊勢谷:それから、子どもたちには「宇宙人の視点」を持つことを教えています。人類を「超俯瞰」し、「長軸」で見て、人類の成り立ちや社会課題をきちんと知ることによって、「人類はどうなっていくんだろう」と未来も考えることができる。この過程や流れを踏まないと、次の流れの予測やデザイン思考ができないと思っています。そして、「行動を起こす」こと。

「挫折禁止」で「人間しかできない」ことをする

伊勢谷: いままでの大人はというと「政治や社会などの大きな問題に関わろう」としないから、人と問題が直結していないんです。僕はそこをすごく危惧しているんです。

福田:確かに、そうかもしれないですね。

伊勢谷地球に生きる人間という観点で「どんな仕事をしているのか」というのは、ものすごく重要なことです。だから僕らは、未来への責任をとれる事業を展開していかなければならないと思っています。

福田次世代への責任を負うのは、「いま生きている人」ということですね。

伊勢谷:極端な話、「お父さんはどんな仕事をしているの?」って子どもから聞かれたら、「『自然を壊す仕事だよ』と答えるのが恥ずかしい」というような価値観が生まれるといいなと思っているんですよ(笑)。大企業や有名企業がもてはやされるのではなく、より環境に配慮した職業が尊敬されるような社会が実現できれば、未来を生きる子どもたちに対する免罪符になる

福田:企業の事業展開はもちろん、社会を構成する僕らが変わっていくことも必要ですよね。

伊勢谷1人ひとりの選択が、チリも積もれば「大きな社会の流れの変化」になる。いわゆる「バタフライエフェクト」です。それができるような仕組みづくりをしていきたいですよね。「人間しかできないこと」を全うすること。それこそがかっこいいというか、リスペクトするべき生き方なんじゃないかな。

福田:自分で考えられる、行動できる人づくりから変えていくべきなのかもしれませんね。

伊勢谷:ハードルは高いですが、座右の銘は「挫折禁止」諦めることは誰だってできますからね。だから「僕は諦めない」んです。

福田 稔 KEARNEYシニアパートナー

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

ふくだ みのる / Minoru Fukuda

慶應義塾大学卒業、IESEビジネススクール経営学修士(MBA)修了。電通国際情報サービス、欧州系戦略コンサルを経て、A.T. カーニー入社。主に、アパレル・繊維、ラグジュアリー、化粧品、小売、飲料、ネットサービスなどのライフスタイル領域を中心に、戦略策定・ブランドマネジメント・グリーントランスフォーメーション・DX等のコンサルティングに従事。プライベートエクイティやスタートアップへの支援経験も豊富。経済産業省の産業構造審議会 繊維産業小委員会委員、繊維製品における資源循環システム検討会委員、ファッション未来研究会副座長。著書に『2030年アパレルの未来』『2040年アパレルの未来』(共に東洋経済新報社)がある。

この著者の記事一覧はこちら
伊勢谷 友介 リバースプロジェクト代表・俳優・監督

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

いせや ゆうすけ / Yusuke Iseya

1976年、東京都生まれ。 東京藝術大学美術学部修士課程修了。1998年より俳優として活動。2002年、初監督作品『カクト』が公開。2009年、様々な才能を持ったアーティスト・プロデューサーが集結し、「人類が地球に生き残るために」をテーマに、新たな価値とモノの創造、社会貢献活動を行う株式会社リバースプロジェクトを設立。人間がこれまでもたらした環境や社会への影響を見つめなおし、 衣・食・住のみならず、教育・芸術・まちおこしといった分野において未来における生活を新たなビジネスを通して提案し、様々な企業とともに社会課題解決型のプロジェクトを実施。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事