JALを“公的整理”する是非、異例ずくめの延命措置


 そもそも機構の設立趣旨は、金融危機で経営状態が悪化した有能な中堅・中小企業の事業再生を図ること。そして「私的整理を軸とした事業再生が基本」(機構関係者)でもある。のっけから法的整理の伴う大企業を抱え込むというのは、ある意味で異常だ。

新政権発足当初、「自主再建は可能」としていた前原国交相は、今や「公的整理」という“造語”を駆使し、旧政権による負の遺産処理を印象づけようとしている。確かに機構を通じた国有化で資金繰り不安は解消される。ただし、それと再建の道筋がつくこととは別問題だ。専門家らには「巨額の資金援助でも更生は難しい。ここまでやるなら、一から会社設立したほうがまだいい」(国内証券アナリスト)との声も根強くある。

機構の再生期限である3年以内に高収益企業へ変わらないと、多額の血税も回収できないばかりか、融資がさらに積み上がる可能性すらある。異例ずくめの「公的整理」の責任は極めて重い。

■日本航空の株価

(冨岡 耕 =週刊東洋経済)

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