「自粛中の婚活」を成功させた37歳男性のやり方 年収800万と好条件なのに結果が出なかった

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「僕と結婚してください」

それを受け取り、美咲は目を潤ませなが応えた。

「はい、よろしくお願いします」

店のあちこちから、歓声と拍手が湧き起こった。

点と点が線でつながった結婚

結婚の報告に来た悟が言った。

「1月の入会面談のとき、“婚活は、まずは自分が積極的に動かないとうまくいかない”というのを肝に銘じました」

そして、1月には5人の女性と一気にお見合いをして、3人と付き合うことになった。そこから2月には、交際する女性を2人に絞り込んだ。

「実はもう1つ忘れられない出来事があります。2月の頭に婚活パーティに参加したじゃないですか。あれも僕の転機になりました」

私が親しくしている仲人の大邸宅で行われた20代から50代まで、25人ずつの男女が集った大きなパーティだった。

「そこで40代後半、50代の男性たちと話をしました。中には、『もう10年近く婚活をしている』と言っている人もいた。どんなふうに活動しているのかを聞いたら、過去の僕と同じ。交際になってもマメに連絡を入れないし、数カ月経つとフェイドアウトしている。たまにパーティに参加するけれど、そこでも成果が出ない。ここで僕も本気にならないと、10年なんてあっという間に経ってしまうと思ったんです」

積極的に動く大切さを、肌で感じたという。

「そこから世の中はコロナ一色になっていったのですが、2月3月中は美咲さんに毎週会っていた。そして、会うほどに好きになっていた。4月に入って緊急事態宣言が出されましたが、そこまでに2人の関係をしっかり築くことができていたんです。あと1カ月早く緊急事態宣言が出されていたら、2人の関係はまだ未熟で壊れてしまったかもしれない。これもタイミングですよね」

さらに、こんな自己暗示も婚活する気持ちに拍車をかけた。

「実は、あの面談の帰り道、東京大神宮に参拝に行ったんですよ」

東京大神宮とは、都内でも有名な婚活神社だ。

「僕は信心深くないし、神社なんて初詣ぐらいでしか行かないのですが、気持ちを引き締めようと立ち寄ったんです。そのときおみくじを引いたら、大吉が出た。『理想の人に出会えます。理想の未来が待っています。2人に誰かが入り込める隙間はありません。順調に成就するでしょう』と書いてあった。100パーセント信じていたわけではないけど、美咲さんとのことを好きになり始めたときに、この言葉がいつも頭をよぎっていました」

入会面談に来た→自分が動くことの大切さを知った→婚活神社を参拝した→5人と見合いし3人と交際になったので、マメな連絡を心がけた→婚活パーティで、動くことの大切さを改めて知った→美咲と真剣交際へ→緊急事態宣言中会えなくなり、さらに彼女の存在を大きく感じた→緊急事態宣言明けにプロポーズ。

「1つ1つの点が線で結ばれていったんです。これが“縁”なのかなあと思う。1つでもタイミングがずれていたら、美咲さんとの結婚はなかったかもしれないので」

すべての婚活者に言いたい。

目に見えないものが“ご縁”。でも、その“ご縁”を引き寄せるために、何より大事なのは行動を起こすことなのだ。

悟、おめでとう。これからも美咲さんと幸せにね!

鎌田 れい 仲人・ライター

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かまた れい / Rei Kamata

雑誌や書籍のライター歴は30年。得意分野は、恋愛、婚活、芸能、ドキュメントなど。タレントの写真集や単行本の企画構成も。『週刊女性』では「人間ドキュメント」や婚活関連の記事を担当。「鎌田絵里」のペンネームで、恋愛少女小説(講談社X文庫)を書いていたことも。婚活パーティーで知り合った夫との結婚生活は19年。双子の女の子の母。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイトはコチラ

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