「三日坊主になる人」はやり方が少しズレている 習慣化を妨げる"3つの強敵"とはこう戦う

拡大
縮小

ちなみに、お恥ずかしい話ですが、僕はよく自宅のトイレの電気を消し忘れていました。そこで妻はトイレの中や外に「トイレの電気消す」というメモを貼りつけています(今も)。おかげで、だいぶ消し忘れが減りました。子どもみたいですが、これはけっこう効きます。単純ですが、結局これが一番の近道に思えます。

2番目の敵は「飽きる」です。「面倒になる」ともいえます。

またまたダイエットを例に説明します。あるダイエット法を実践する場合、はじめて最初の1週間くらいは順調に続けられても、そのダイエット法に徐々に飽きてき来ることがあると思います。そして、一度挫折するとそこでダイエット終了。「あー、自分はなんてダメなやつなんだ。食欲に負けてばかりだ」。残るのは挫折感。

でもやせたいという思いは残るので、しばらくすると、次の新しいダイエットにまた挑戦をして、同じことを繰り返してしまう。

そんな強敵にどう挑むか。

「飽きる」にはこう考えて闘うのはどうでしょうか。「飽きたっていい。飽きたら次の方法で挑戦すればいい」と。そう、「飽きること」を前提に臨むわけです。

解説します。ダイエットでいえば、「1週間で飽きそう」を前提に考え、次の1週間はほかのダイエット法に挑戦し、また次の1週間は違う方法に挑戦する。そうやって、やり方を変えていきながらダイエットを継続させていきます。

1週目が食べもの系ダイエットならば、2週目は運動系に、3週目はメンタル系で、4週目はまた食べもの系をやってみる。そうやって飽きないように目先を変えていく。でもダイエットそのものは続いているから、少しずつやせていきます。

そうやって、ダイエットを習慣化させていくのです。

「飽きたら次の方法で挑戦する」

この言葉を覚えておけば、きっと三日坊主はなくなるはずです。

「頑張る」と長続きしない

3番目の敵は「頑張る」です。

えっ、「頑張る」はいいことなんじゃないの? と思われるかもしれませんが、「頑張る」は挫折を生む危険因子です。

「頑張る」とは、意志の力に頼ろうと思うこと。最初は努力して、頑張って、意志の力で乗り切ろうとする。

でも、意志の力には限界があるのをご存じですか。意志は無限にわいてくるわけではなく、意志は使いすぎると枯渇してしまうのです。このことは心理学でもいわれています。

勉強に置き換えるとイメージしやすいかもしれません。

テスト前の一夜漬けはすごく頑張れるけど、テスト後も同じように頑張れるかというとそんなことはないですよね。短期間であれば頑張りに頼ることで成果は出ますが、中長期で続けていくためには頑張りは禁物です。

頑張らないコツは、「やりすぎない」「急がない」「楽しむ仕組みをつくる」です。

次ページ一度習慣化させてしまおう!
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT