売れない時代に「売りまくる人」の決定的な習慣 ベストセラー本編集者はこうやって発想する

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次は「数珠つなぎ連想法」を紹介します。

「数珠つなぎ連想法」は出会ったことがあるもの、イメージできるものをどんどんつなげていく発想法です。既存のものに新しい魅力、価値を発見したいときに使ってみてください。

難しく考える必要はありません。考えるテーマを真ん中に置き、全方位に数珠つなぎでどんどん連想をつなげていき、外へ外へと思考を広げていくだけです。

連想から独自の魅力が生まれる

例をあげながら説明していきます。テーマは「商店街の活性化」です。

まず真ん中に「商店街」と書き込みます。そこから連想できるものを周りにどんどん書いていきます。「食べ歩き」「パワースポット」「ウォーキング」「人」「サードスペース」「イベント」「住民」「アウトプット」などなど、思いつくままに広げていきます。

さらに、「食べ歩き」から「弁当」「中食」「サブスク」などと連想できるワードをつなげていきます。「パワースポット」なら「歴史」「占い」「神社」「お寺」、そこからさらに「合格祈願」「巡礼」などとつなげていきます。

そうやって、どんどんつなげていき、ノートに書き込んでいきます。白いノートが連想でいっぱいになったら、そこから今度は自分たちの商店街で活用できそうなことを探していきます

「商店街ランチサブスク」を実践したり、「パワースポット商店街」で商店街に来る楽しみを増やしたり。いろいろ考えられるんじゃないかと思います。

『パン屋ではおにぎりを売れ 想像以上の答えが見つかる思考法』(かんき出版)。書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします

数珠つなぎすることのよさは、発想をどんどん広げていくことができ、さまざまな可能性を検討できるところです。

何か新しいことをしようと考えるときによくありがちなのが、「ほかの商店街でやっていることをうちの商店街でもやってみよう」「ハロウィンにはハロウィンイベントを、クリスマスにもクリスマスイベントをやろう」というような発想です。

ハロウィンやクリスマスのイベントが悪いというわけではないのですが、これだと、結局はどこの商店街でもあるような、金太郎あめのようなイベントになってしまう可能性があります。ほかの商店街をただマネするだけでは、その商店街独自の魅力を打ち出すことは難しいはずです。

ほかの商店街を参考にするのはもちろんありなのですが、そこからさらにどんどん連想してアイデアを広げていく。そうすることで、その商店街独自の魅力をつくることができるはずです。

「ずらす法」も「数珠つなぎ連想法」も楽しみながらできる発想法です。ぜひ、トライしてみてください。

柿内 尚文 編集者

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かきうち たかふみ / Takafumi Kakiuchi

1968年生まれ。東京都出身。慶應義塾大学文学部卒業。読売広告社を経て出版業界に転職。現在、株式会社アスコム取締役。長年、雑誌と書籍の編集に携わり、これまで企画した本の累計発行部数は1000万部以上、10万部を超えるベストセラーは50冊以上に及ぶ。特に実用書のジャンルで数々のヒットを生み出している。現在は本の編集だけでなく、編集という手法を活用した企業のマーケティングや事業構築、商品開発のサポート、セミナーや講演など多岐にわたり活動。著書に『パン屋ではおにぎりを売れ』『バナナの魅力を100文字で伝えてください 誰でも身につく36の伝わる法則』(かんき出版)がある。

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