元の生活が不安「子どもの休みグセ」への考え方 フリースクール運営の視点から
今回は、コロナ禍による長期間の休校措置で「子どもに休みグセがついてしまい、学校生活に戻れるか心配だ」というご相談にお答えしたいと思います。
学校が休みの間、子どもは、自分が嫌いな勉強にはほとんど手をつけず、ゲームやネットなど好きなときに好きなことばかりしている。
親としては、きちんと学校生活に戻れるのだろうか、という心配があるのだと思います。
学校を休んでも、実際は休息を取れていないケースも
そもそも「休みグセ」をどのように捉えたらいいのでしょうか。一般的には、休むということが習慣化してしまっている状態を表した言葉ではないかと思います。
ポイントは、「休み」と「習慣化」です。
まず、「休み」について考えてみます。不登校の子に対しても、学校を休みさえすれば「休息が取れている」と思われています。
しかし、実際は休息を取れていないケースが少なくありません。むしろ、子どもは大きなストレスを抱え、つらくなっている場合もあります。
今回のケースも、子どもにとっては自ら望んだ形での休校ではなく、いろいろな行動が制限された中でした。
それを考えると、心も体も休めた子はどれほどいたでしょうか。自由に外出もできないままに、家庭が「頑張る場」になってしまうと、子どもにとって逃げ場がなくなってしまいます。
もし、登校をしぶったとしたら、それはこの異常な状況を、子どもなりに頑張った結果として、「休み」を必要としているのかもしれません。