発売120年で専門バーも登場、エビスに復活を託すサッポロ
福の神の御利益はあるか。2月に発売120年を迎えるサッポロビールの「エビスビール」。麦芽100%のプレミアムビールのパイオニアだが、近年は後発のサントリー「プレミアムモルツ」が存在感を高めている。そこで120年の節目を迎える今年、ブランド力の向上に一段と力を入れる。
その先駆けとなるのが、東京・銀座にオープンした「YEBISU BAR(エビスバー)」。エビスビールを前面に打ち出した初の専門店で、「昨年12月の開店以来、毎日満席状態。特にディナーには計画の1.5倍以上の人が訪れている」(サッポロ)と滑り出し好調だ。5種類のエビスビールが楽しめるだけでなく、従来のビアホールとはひと味違うモダンな和洋折衷の内装も特徴。主な愛飲者よりやや若い30代の男女を対象としており、新規顧客開拓につなげる狙いもある。将来的には、首都圏中心に十数店舗の展開を目指す。
サッポロは2008年にビール類のシェアをサントリーに抜かれて最下位へ転落。安価な第3のビールが台頭するなど、取り巻く状況は厳しい。今年は基幹商品エビスのCM集中投下に加え、2月末には本社内に記念館を設立する予定と、まさに「エビス頼み」の様相だ。日本最古来の福の神といわれる恵比寿にちなんで名付けられたエビスビールの“神通力”に期待がかかる。
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