友達に「会社の格」をバカにされたときの対処法 「うちと違ってお前んとこコロナで大変だろ」

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ご自身の格が上がっているか下がっているかを唯一判断できるのはさっきーさんご自身だけであり、周りの価値観に応じた単なる先入観でご自身の人生を判断する必要すらないのです。

大企業に勤務しているイコール将来が約束されている、という構図もそもそもどうなのでしょう。

現在だけでなく、将来の見通しも非常に不確定・不確実な要素が強いこの世の中において絶対はありえませんし、規模の大小問わずどこかの組織に所属しているという「だけ」で将来が約束されているなどということもありえません。

そういった不確実な世の中をサバイブするために大切なことは、柔軟性を持って生きることであり、自分を取り巻く世の中の環境を冷静に見極め、そのうえで個人としての力量を磨く事です。

ここでもやはり重要なことは「個人」としての生きざまであり、価値なのです。

「コロナのような世の中が大変なときに(たまたま)大きな企業にいてよかった」ではこの先やっていけないでしょう。

考えるべきは「今後もこのようなことが繰り返されるだろうから、どんなことがあってもサバイブできるようにするために個人としての経験とスキルをもっと磨く」ことです。

自分が一流と思える「人生」を歩もう

最終的に自分の身を守れるのは個人としての自分自身以外にありえません。何が起こるかわからない世の中であるからこそ、自分自身が正解と思う人生とは何かを考え、自分自身が納得する人生を送る。それが大人として自分の人生を生きるということであり、一人前であり一流というものです。

そしてそういった確固たる自分自身の価値観に基づく信念や、自分が一流と思える人生を送ることが自然と自分自身の「格」を形成していくのです。

世の中の大多数に「いいと思われている」人生を送ることが格を形成するのでは決してありません。ユニークな自分オリジナルの信念に基づく生きざまがあり、その道を歩むことで格も箔も付くものです。

要は自分の人生において自分自身で決定権と責任を持ち、自分の人生を生きているか、ということですね。

口では「個性」とか「自分らしく」と言いながら、皆と同じであることに安心感を求め、皆と同じことをやることで社会における自分の居場所を確認しようとしている人が近年非常に増えてきていると感じています。

不確実性の高い社会であるからこそ、「同じであること」や「大衆であること」に価値観を見いだすのでしょう。そんな世の中だからこそ、あえて自分自身の信念に基づくオリジナルでユニークな人生を生きること自体が希少価値や格につながるのだと思います。

長い人生ですから、迷いや困難は今後も尽きないでしょう。であるからこそ、後悔しないためにも信じる道を進む勇気を持って、つねに前を向いて歩いて行きましょう。

さっきーさんが周りの声に惑わされることなく、ご自身の信念に基づいた人生を今後も歩まれることを応援しております。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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