「住みよさランキング2020」全国総合トップ50

上位10自治体の半分を占めた都道府県は?

文京区は文字どおり、東京大学など多くの学校が開校した文京の地。区内全域の約6割が住居系の用途地域に指定され、JR山手線の内側にありながら住宅が多いのが特徴だ。一方、武蔵野市は多摩地域の東部に位置し、杉並区や練馬区と隣接。商業施設が集まる吉祥寺で知られる。

2市区のランキング結果を見てみると、文京区は利便度(6位)・快適度(26位)・富裕度(58位)の3指標が高水準だった。武蔵野市は利便度(4位)・富裕度(4位)の2指標が全国トップ5に入っていた。

しかし、この2市区は安心度の評価が低いため、野々市市に1位を譲ることとなった。安心度のうち、文京区は「20~39歳女性人口当たり0~4歳児数」が、武蔵野市は「人口当たり刑法犯認知件数」が、それぞれ偏差値30を切っている。

トップ3の市区以外を見ていくと、全国10位までに野々市市と同じ石川県の4自治体が入り、トップ10の半分を占める結果になった。

このうち「子ども医療費助成」は、金沢市以外の4自治体が「18歳年度末までで、所得制限なし」だったため、偏差値は60を超え、全国的に見ても上位だったという共通点がある。一方で、利便度が高い野々市市と金沢市、快適度が高い白山市と能美市、富裕度が高い金沢市・白山市・小松市と、それぞれに違う強みも持っている。

このほかのランキングの特徴を見ていくと、今回の算出指標から「持家世帯比率」を外したため、道府県庁所在地など、賃貸居住者が多い都市部にある市の順位が、全体に上昇した。例えば、名古屋市は前回のランキングでは総合50位だったが、今回のランキングでは14位に上がっている。

「住みよさランキング2020」算出指標(【新】は新規採用指標)
A. 安心度    
(1)人口当たり病院・一般診療所病床数(2018年10月):厚生労働省「医療施設調査」
(2)老年人口当たり介護老人福祉・保健施設定員数(2017年10月):厚生労働省「介護サービス施設・事業所調査」
(3)20~39歳女性人口当たり0~4歳児数(2019年1月):総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」
(4)子ども医療費助成(対象年齢・所得制限の有無)(2020年4月):東洋経済調べ
(5)人口当たり刑法犯認知件数(※)(2018年):各都道府県警察調べ
(6)人口当たり交通事故件数(※)(2018年):交通事故総合分析センター調べ
B. 利便度    
(7)人口当たり小売販売額(2015年):総務省・経済産業省「経済センサス活動調査」
(8)人口当たり大規模小売店店舗面積(2019年):東洋経済「全国大型小売店総覧」
(9)可住地面積当たり飲食料品小売事業所数(2016年6月):総務省・経済産業省「経済センサス活動調査」
(10)人口当たり飲食店数(2016年6月)総務省・経済産業省「経済センサス活動調査」
C. 快適度    
(11)転出入人口比率(2018年):総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」
(12)水道料金(※)(2020年4月):東洋経済調べ
(13)汚水処理人口普及率(2019年3月):国土交通省、農林水産省、環境省調べ
(14)都市計画区域人口当たり都市公園面積(2018年3月):国土交通省「都市公園整備水準調書」
(15)気候(月平均最高・最低気温、日照時間、最深積雪【新】)(1981~2010年):気象庁「メッシュ平年値データ」
D. 富裕度  
(16)財政力指数(2018年度):総務省「市町村別決算状況調」
(17)人口当たり法人市民税(2018年度) :総務省「市町村別決算状況調」【新】
(18)納税義務者1人当たり所得(2018年):総務省「市町村税課税状況等の調」
(19)1住宅当たり延べ床面積(2018年10月):総務省「住宅・土地統計調査」
(20)住宅地平均地価(2019年7月):国土交通省「都道府県地価調査」
■ランキングの対象
 全国にある市と特別区(東京23区)が対象。特別区のうち、千代田区、中央区、港区の3区は対象から除外しており、812市区を対象としている。
■算出指標
 「安心度」「利便度」「快適度」「富裕度」の4つの視点から、20のデータを用いて算出。
■算出方法
 各指標について、平均値を50 とする偏差値を算出。すべての指標の偏差値を平均したものを「総合評価」としている。偏差値は特異数値による過度の影響を避けるため、各指標の最高を70、最低を30に調整しており、項目末尾に※を付した指標は、小→大の順に算出している。
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