女性に向かない仕事がある、というウソ 不動産業界でも女性は輝ける、高知のモデルケース

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 「これからの企業は女性を活用しなければいけない」と頭ではわかっていても、「どこから手 をつければいいかわからない」という企業は多いものです。しかし、いち早くそれを成功させ、しかも業績を上げている企業も存在します。そのような会社は普 通の会社とどこが違うのか。またそこで働く女性たちは、仕事や子育てについて、どのようにとらえているのか。この「こちら営業部女子課」では、特別取材と して実際にお邪魔して、話を聞いてきました。
 今回訪問したのは、高知市のファースト・コラボレーションという不動産賃貸仲介の会社。数々の賞を受賞して注目を集めている企業です。全3回にわたって、同社の取り組みを紹介したいと思います。
■1回目「数字至上主義は仕事をつまらなくする」こちら
■2回目「男だらけの不動産会社で女性が飛躍する会社」こちら

これまで2回にわたって、株式会社ファースト・コラボレーションにおける女性活躍の実態をレポートしてきました。エイブル全国約790店舗の中でも顧客感動満足度調査ランキング3年連続で1位獲得した高知の同社では、36人の従業員のうち4人がワーキングマザー。しかもそのうち2人は同社が持つ3つの店舗のうち2店舗の店長でもあります。この事実からもわかるように、同社の武樋泰臣社長は女性社員の育児と仕事の両立を積極的に応援しています。

こんなふうに自社や自部門でも女性に活躍してほしい、と願うリーダーも少なくないはずです。しかし「どこから手をつければいいのかわからない」とか、「そうはいっても、うちでは難しい事情があり、うまくいかない」ということもあるでしょう。このようなとき、武樋社長ならどんなアドバイスをするのか、聞いてみました。

武樋社長が強調するのは、まず本気で改革に取り組めば、必ず状況は変わるということ。そして考え方の順番が大事だということです。つまり「業績を上げるために女性営業を活用しよう」ではなく、「女性営業の活躍を進めることで、男性も含めたすべての従業員を幸せにしよう。そうすれば結果的に業績が上がる」というように考えるべきだということです。武樋社長は次のように語ります。

「業績アップや顧客満足の向上を目的とすると、女性活用はそのための手段になってしまいます。そうではなくて、社員みんなの幸せを目的にすること。そこから物事を組み立てることです。そうでないと女性社員も企業側も、権利意識や義務意識が先に立ち、うまくいかないように思います」

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