エコ住宅と家庭のCO2削減、省エネと快適性の両立に必要な国民負担を明らかにせよ

エコ住宅と家庭のCO2削減、省エネと快適性の両立に必要な国民負担を明らかにせよ

省エネ住宅とは、すなわち住み心地がよく健康になれる家」。木造住宅向けの省エネ工法を販売するソーラーサーキットの家の小林憲二社長は、こう説明する。同社は断熱性と通気性という相反する性能を両立させた「外断熱・二重通気工法」を全国の工務店を通じ展開している。外断熱をするだけで冷暖房にかかるエネルギー消費量を2割削減できるなど、国の次世代省エネ基準のはるか上を行くという。

省エネ住宅のよさは数値などでは伝わりにくいため、同社では工務店が主体となり消費者が体感できるモデルハウスを全国に約100棟擁する。1泊2日(無料)で実際に生活してもらうことが最も説得力がある。部屋間温度差の解消や換気など健康面に配慮した設計が好評という。住宅市場は低迷しているが、ここ数年は安定的に年間1000棟前後の受注がある。「電気をこまめに消すというのも大切だが、冷暖房機器などに頼らず快適に過ごせ、かつ長く住める家造りこそ、最大の省エネ」(小林社長)と力説する。

効果は限定的?

政府の緊急経済対策で環境関連施策として「住宅版エコポイント」が新設された。国の省エネ基準を満たす住宅の新築のほか断熱材や二重サッシのリフォーム工事に対し、テレビやエアコンなどと同様のポイントを付与するものだ。国土交通省によれば、ポイント還元額は新築一戸建て住宅購入の場合で一律30万ポイント(=30万円)とテレビなどよりは高額になっている。12月8日以降着工した新築住宅などが対象。

住宅市場の現況は極めて厳しい。10月新設住宅着工戸数は前年比27・1%減と、11カ月連続の前年割れ。1~10月累計では65万戸強と、09年1年間では42年ぶりの100万戸割れは確実、80万戸割れとの見方もある。政府はこの住宅版エコポイントのほか、優良住宅向けローン金利の引き下げ幅拡大などで、裾野の広い住宅産業のテコ入れを期す。エコカー減税、テレビなどのエコポイントと合わせ、景気の“二番底”回避へ消費喚起を促したいところだ。

しかし、テレビなどに比べ還元率は圧倒的に小さいため、「雇用・所得環境の悪化の中、住宅購入に踏み切る“トリガー”になるかは微妙」(みずほ総合研究所)など、効果に懐疑的な見方が多い。

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