「プジョー508SW」乗ってわかった意外な瞬発力 このステーションワゴンはおしゃれで味がある

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日本に導入されているのは、1598ccの4気筒ガソリンモデルが、装備違いで「Allure」と「GT Line」の2種。1997cc4気筒ディーゼルエンジン搭載は「GT BlueHDi」のワングレード。計3種で、すべて前輪駆動です。今回乗ったのはファンの多いディーゼルモデル。

ルーフ全長をすこし短めにしてクーペ感を出している(写真:LEON編集部)

ディーゼルの「GT BlueHDi」は操縦してみると、なるほど人気が高いモデルであることがわかります。エンジンは2000rpmで400Nmというかなり太いトルクを出すので、アクセルペダルの踏みこみ量が少なくても加速が力強いんです。かつ、アクセルペダルをあまり踏まないので燃料消費量も比較的少ない。ディーゼルの利点ですね。

室内で聞くエンジン音がやや大きめなのは、ドイツやスウェーデンや日本の最新のディーゼル車に対するデメリットですが、パワフルかつしっかりした操縦性との差し引きでみると、ぜんぜん許容範囲から外れていないといってもいいのでは。

スタイリッシュなシューティングブレイクスタイル

ディーゼルエンジン車は先に書いているように「GT」と名のついたモノグレード(グレード1種類)。なるほど、GTというだけあって、ステアリングホイールを切ったときのノーズの入り方とか、なかなか楽しませてくれるのですよ。

カーブでは曲率の大きさにかかわらず、つまり小さいカーブではすっとノーズが内側を向き、ボディも(昔のプジョー車のようには)ロールしない。大きなカーブを高速で抜けるときの足の踏ん張りにも、まったく不安なし。

プジョーの代名詞ともなったi-Cockpit(写真:LEON編集部)

プジョーのステーションワゴンの歴史は長く、1950年に「203」にファミリアールと呼ばれる6人乗りステーションワゴンが登場しています。主力セダンにかならずステーションワゴンを設定するポリシーは、その後、いまに至るまで続いているんですね。

508SWも、セダン(プジョーではあえて「ファストバック」と呼んでいますが)の派生車種です。ただし昔のように、大人数を乗せるとか、大きな荷物を積むことが最優先されるのではなく、どことなくクーペライクな、ぐっと上下幅を抑えたスポーティなスタイルが特徴になってます。

このボディスタイルをプジョーでは「シューティングブレイクスタイル」と名づけてます。2人乗りクーペを改造して荷室をつけたスタイルのことで、名前のとおり、狩りに行くために欧州(とくに英国)の富裕層が考えたものなんです。

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