コロナ禍で「遠距離結婚を解消」した夫婦の選択 「通い婚」がリモートワークのおかげで同居に

✎ 1〜 ✎ 343 ✎ 344 ✎ 345 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

コロナの影響で3月末頃からリモートワークに切り替わった真由美さんは現在、ゴローさんの実家で一緒に暮らしていると言います。

離れていた日常から一転、今度は距離が近くなり、さらにはご両親も一緒に暮らす環境という状況の変化にけんかや戸惑いはないか聞いてみたところ、お二人からは「けんかも戸惑うようなことも一切ない」と歯切れのよい返事がきました。

さらに真由美さんは続けます。

「この家は、“帰りたい家”なんですよね。2人で暮らす新居を探すよりも、私のほうからこの家にしばらくいさせてほしいとお願いしたくらいです。義母は学校の先生をやっていたので、働く女性に理解あり、私が仕事で忙しく家族そろって食事ができないときでもそっと見守ってくれていますし、人の扱いがうまいのかもしれませんね。

それに、このコロナの中、1人でずっと大阪にいたら荒れ果てた生活だったと思うんです。1人暮らしの狭い部屋で、寝食も仕事も同じ場所で生活の切り替えができないでいたかもしれません。今のような生活と精神状態が保ってられて、規則正しい生活を送れているのは義理の両親のお陰でしかありません」

一緒にいられる幸せを実感

生活リズムは規則正しいご両親に合わせ、料理、洗濯、風呂掃除などの家事は、週の半分はゴローさん夫婦で分担しているそうです。真由美さんが仕事で忙しい平日はゴローさんが中心に家事をして、ゴローさんが忙しい週末は真由美さんが家事を担当。2人が忙しいときはご両親が担当と、ほどほどの距離を保ちながら親子2世代同居生活はうまくいっているそうです。

「今まで当たり前に会うということができなかったので、つねに一緒にいれることがどれだけ幸せなことかと改めて思いますね」とゴローさん。

全国で緊急事態宣言が解除される中、ゴローさんと真由美さんの“新婚生活“はまた遠距離結婚に戻ってしまうのでしょうか。一緒に過ごすことが当たり前となった現在、また離れて生活をするということを真由美さんはどのようにとらえているのでしょうか。

上の画像をクリックすると、「コロナショック」が波及する経済・社会・政治の動きを多面的にリポートした記事の一覧にジャンプします

「世の中のこの状況、この生活になって一番感じたのは、今の会社に固執しなくていいかなということですね。和歌山にいる今、ゴローが始めた新しい事業が忙しくなって仕事の手伝いをしているのですが、楽しいんです。ゴローも仕事の幅を広げたいみたいだし、それには人手がいる。今はまだ人を雇える状態ではないので、できればゴローと一緒にビジネスをしたいという思いが大きくなってきましたね」と。

それに対して「できることなら一緒に仕事したいですね。そろそろ妊活もしたいと思っていますしね。結婚して2年が経って、ようやく新婚生活がスタートしたような感じでいます」とゴローさん。

2人の“積極的遠距離結婚”は今後どうなっていくのか、生活を共にするようになったとしてもきっと何か個性的な関係性を築いていくであろうユニークなこのお二人からはまだまだ目が離せません。

鈴木 まり 生活カウンセラー

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

すずき まり / Mari Suzuki

日本女性ヘルスケア協会長、株式会社ロサ代表取締役、アーユルヴェーダサロンROSA並びにジョホレッチスタジオを運営。大学・専門学校では心理学を専攻。西洋医学、東洋医学、心理学の広い分野から、カラダ、メンタル、環境、生活全般において年間約600名の女性たちの悩みに接している生活カウンセラーでもある。著書『48手ヨガ~江戸遊女に学ぶ女性ホルモンと体力活性法』(駒草出版)。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事