荒川俊治 エス・バイ・エル社長--この会社の立て直しは俺しかできない
私が帰るときにはみんな明るい顔になっていました。「でも瞬間的なことかな」と思いましたが、その後「会社がよくなるようなことを肌で感じ、すごく元気がでた」というような連絡が支店からあったと人事部門の責任者からは聞いています。
ただこれだけでよくなるわけでないことは、赤字の支店を見てきてよく分かっています。年開けの7、8日の営業研修も私がひとり講師をして、全支店長と当社のトップセールスの20人くらいから意識を変えていきます。この2割の人たちが各支店にもどって見本を示し、少しづつ残り8割の人がついていくことになるでしょう。
この人がそこまで言ってくれるのならば、この際、言えなかったホンネを言ってこの会社を変えてもらいたい、という風潮も徐々に出てきつつあります。エス・バイ・エルという会社の58年の歴史の重しはありますが、短期間で改革はやります。積水ハウス時代、赤字支店などのダメな組織を立て直すうえでの、私のやり方、呼吸のやり方はサラリーマン的なモノではありませんでした。その近くの工場長を務めたある取締役などは、「荒川さん、あなたがやってることはキツかったね。私は心配して見ていたよ」と後で打ち明けたほどです。積水ハウスの中で最下位、赤字の支店を2年そこそこで日本一にしたんですよ。24時間経営者の感覚でやってきました。
(大西富士男 撮影:ヒラオカスタジオ =東洋経済オンライン)
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