荒川俊治 エス・バイ・エル社長--この会社の立て直しは俺しかできない

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 2週間くらい経って、これ以上待てないと思い、和田会長に私の思いをつづった手紙を書きました。「退職届」とは書きませんでしたが、退職願みたいなものです。名古屋東営業所に配属の時、上司だった時以来の和田会長へのお礼、感謝を述べた上で、まだ十分恩返しができていないのに、こういうお願いをするのは心苦しいが、困っている会社から強いオファーを頂いて、自分の経験、能力を生かして住宅業界への御返しを身体を張ってやってみたい、そのことをお認め頂きたい、という内容です。手紙は親展で秘書部に渡しました。
 
 その2日後にアポイントが取れて、和田会長が私を会長室で待っていてくれました。「住宅業界もエス・バイ・エルも大変だけど本当に行くのか?」と言われました。

--経営立て直しに自信があるのですか

積水ハウス時代には赤字支店を日本一の支店に変えるとか、そういうことを何度もしてきました。エス・バイ・エルの立て直しには私しかいないと思っていますし、そこによく目をつけたな、と驚いています。

--大株主のユニファイドとはどういう話をしていますか

ユニファイドの清水通徳社長は「荒川さんにすべてを任せますので、好きなようにやってください」と言ってくれた。全権を委ねる、ということです。私も任せて貰えないと困るんですが、私から要求する前に言ってもらえました。ユニファイドも清水社長も非常に信頼できるパートナーだと私は思います。

--エス・バイ・エルの松川敏夫前社長とは?

何度も話をしていていますが、価値観は非常に共通しています。入社前に私が「ES(従業員満足度)とCS(顧客満足度)を最優先する」と言ったときも、まったく同じ考えでした。SS(株主満足度)を無駄にする、という意味ではないので、誤解しないでください。ESとCSを100%実行していけば、結果的にSSがいちばん良い物になる、ということです。この会社の改革についても松川さんとは根本的な考え方はほとんど一緒です。

開発・営業等は社長直轄に、支社は半減、支社長も大胆に代える

--エス・バイ・エルには販売・商品戦略がなかった、と厳しい発言をしていますが

今までは改革の中心が、ユニファイドなのかエス・バイ・エルの社長なのかが不明瞭でした。部分最適を追求していて、根本改革になっていないモノが多い、と感じます。

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