「信頼できる医療情報サイト」見極めるコツ5選 「ワクチン否定」「わかりやすい」は要注意

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そうなると、自分では幅広い情報に当たっているつもりでも、じつは同じ情報を集めてしまっていて、気づかないうちに視野がとても狭くなっていることがあります。

仮に「ワクチンは効かないし、危険である」「ステロイドは副作用が強いので危険」といった、現代の医学で標準的ではない考えをくり返しインプットしたとします。受験勉強などもそうですが、反復すればするほど自分の一部のようになっていきますよね。それをほかの人から「間違っているんじゃない?」と指摘されると、たいていは反発を覚えます。まるで自分自身を否定されたように感じる人もいます。

結果、「批判してくる人は何も知らない」「私のほうが正しい情報を知っている」「私は本当のことに気づいている」と一種の優越感やかたくなさが出てくるものです。

子どもにワクチンを打ちたくない、アトピー性皮膚炎があってもステロイド軟膏はもちろん保湿剤さえ塗りたくないという保護者のみなさんも、子どものことを大切に思っているからこそ熱心に情報を集め、信念を強めていきます。

医者にも「異端者」がいる

そういった保護者の方に外来でお話を聞くと、「私は何冊も本を読みました。お医者さんが書いた本です」というようなことを言われます。しかし、とても残念なことですが、医師の中にもいろいろな人がいて、多くの専門家が正しいとする考え方に反対し、「異端」の立場を取りたがる人もいます。「ワクチンは危険だし、いらない」という本は、そうした医師によって書かれています。

ほかの治療についても同じことがいえます。「○○は危険だ」という本やサイトは気になるものですよね。子どもを危険にさらしたくないと思うがゆえに信じてしまう。でも、そうした情報に出合ったら、もうひと踏ん張りして、「○○は安全だ、治療に必要だ」という本や記事も一緒に読んでください。

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