「信頼できる医療情報サイト」見極めるコツ5選 「ワクチン否定」「わかりやすい」は要注意

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④わかりやすさだけを追求したサイトに注意

子どもの世話をしている保護者は毎日大忙しですから、目に入りやすく、わかりやすい言葉で書かれ、しかも自信を持って断言している文章に頼りたくなるときもあるかもしれません。

イラストや図が多かったり漫画形式だったりして、パッと見てすぐに大まかにでも理解できるものは、すごく親切に見えますよね。制作している側にとっては、内容よりも見やすさを優先したほうが、アクセス数が伸びるという事情もあるのでしょう。

ただし、単純化されすぎた情報は正確でないことが多いものです。保護者がそれに惑わされて困ったことになっても、誰も責任はとってくれません。わかりやすいからといって、正しいと思わないようにしましょう

⑤育児法や治療法の正解が「ある」と思い込むのをやめる

私は小児科医と保護者の両方を長くやっていますが、「子育てに正解はない」とたびたび感じています。

「必ず」という言葉には要注意

病気や体の不調には、いまだに原因も治療法もわからないものが少なくありません。病気になる原因は単純ではなく、誰かが悪いからでもないのです。ましてや育児法に正解はありません。それなりの方法も提案されてはいますが、すべての子どもに効果がある万能な方法というのはないと思ってください。

『小児科医ママが今伝えたいこと! 子育てはだいたいで大丈夫 』(内外出版社)書影をクリックするとAmazonにジャンプします。

だからこそ、いつの時代も「子どもが寝ない」「子どもが食べない」などという悩みを持つ保護者がいるのです。

悩んでいるときに「私の提唱する方法なら、必ず寝ます! 食べます! 病気が治ります!」などと言う人がいると、信じたくなる気持ちはわかります。けれども、「必ず」という言葉には注意しましょう。

どんなにベテランの小児科医や保護者でも、必ずとは言えないはず。また、その子の状態や、置かれている状況を見ないままでアドバイスはできないものです。安易に断言するのはむしろ不誠実で、信じるに値しない証拠だと思います。

一生懸命にやっている保護者の方ほど「私が間違っているのでは」と自分を責めがちですが、必ずしも正解があるわけではないので悩みすぎず、ときには子どもの成長や自然な成り行きに任せながら、トライ&エラーでやっていきましょう。

森戸 やすみ 小児科専門医

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もりと やすみ / Yasumi Morito

1971年、東京生まれ。一般小児科、NICU(新生児特定集中治療室)などを経て、2020年6月1日、東京都台東区に『どうかん山こどもクリニック』を開業予定。医療者と非医療者の架け橋となる記事や本を書いていきたいと思っている。『新装版 小児科医ママの「育児の不安」解決BOOK』『小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK』など著書多数。

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