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政治・経済・投資 #野口悠紀雄「経済最前線の先を見る」

「金価格」コロナ禍の乱高下は何を意味するのか 株価は持ち直したが楽観的な期待には疑問

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仮想通貨の価格も下落しました。

ビットコインの価格は、2月中旬には、1BTCが1万ドルを超えていましたが、3月14日には5637ドルまで、56%以上下落しました。

仮想通貨は、価値の保存手段としては、金の対極にあります。実体的な価値は何もありません。したがって、今のような事態において、人がそれを受け入れなくなって価値がゼロになるという事態は、十分にありうるものです。

例えば、コロナウイルス感染拡大でマイニング作業が止まってしまって、ビットコインの送金ができなくなってしまうという事態は、ありえないものではありません。

この時点におけるビットコインの価格下落は、ビットコインのそのようなリスクを露呈させた現象であったと解釈することができます。

マネーの価値が高まった

この時点において価値を高めたのはマネーだったのです。

すなわち、企業が支払い準備のために金融機関から借り入れを行い、それを預金として手元に置きました。このため、アメリカでは預金額が急増しました。

2020年3月末時点で2019年12月末に比べ8989億ドル(100兆円弱)増え、約14兆ドルに達しました。

こうした現象は、リーマンショックにおいても顕著に見られたもので、それと同じ性質のものです。

売り上げが急減すると、事業者は支払いができなくなります。そして、債務不履行に陥って倒産します。

このような事態においては最も貴重なのは、マネーなのです。株式のように将来値上がりする期待がある半面で価格が下落する可能性もあるようなものではなく、誰もが支払いの手段として認めるものです。

現代におけるマネーは、中央銀行券と銀行の預金から成り立っています。これらに対する需要が増えたのです。

この過程は、中央銀行が国債の購入を増加したことによって加速されました。

国債の購入が増えれば銀行の当座預金が増え、それが引き出されて銀行の預金になり、かくして預金が増えます。つまり、マネーに対する需要が増えているときに供給が増えたので、マネーが増えたのです。

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