世界の映画会社が今アイスランドに注目する訳

日本では「エール」「麒麟がくる」が撮影中断に

広々とした大自然の光景があり、しかも、一見しただけではどこなのかわからないという魅力を持つここは、『オブリビオン』『インターステラー』『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』『プロメテウス』『ゲーム・オブ・スローンズ』など、SFやファンタジー映画に使われてきている。

『プロメテウス』のリドリー・スコット監督は、次回作『The Last Duel』にも、アイスランドを使おうとしていたところだ。今作はフランスでのロケを終え、ちょうどアイスランド入りしたタイミングで撮影中断を余儀なくされていたのだが、アイスランド側がこんなにも早くも再開体制を整えたとあって、監督はさぞかし喜んでいることだろう。

どんな街並みも撮影可能

だが、アイスランドの特需に貢献できるのは、こういった風景を必要とする作品にかぎらない。スタジオにセットさえ作れば、どんな街が舞台になっているドラマや映画でも撮影が可能だからだ。たまに出てくる街並み風景は、そこだけ別に撮って差し込めばいいのである。

これはずいぶん昔から行われていることで、たとえばニューヨークが舞台のドラマ「MAD MEN/マッドメン」も、実は、第2シーズン以降はロサンゼルスのスタジオで撮影されている。オフィスの窓からニューヨークの街並みが見えるが、あれはセットの窓にはめ込まれた絵だ。

やはりニューヨークが舞台のニコラス・ケイジ主演作『ロード・オブ・ウォー』は南アフリカ、『ノウイング』はオーストラリアのメルボルンで撮影されている。筆者は両作品の現場取材をしているが、せっかく遠くまで行って、見られたのはニューヨークだったという事実に、多少がっかりしながらも、映画のマジックに感心させられたものである。

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