世界の映画会社が今アイスランドに注目する訳

日本では「エール」「麒麟がくる」が撮影中断に

コロナで撮影中断が続くハリウッドの映画関係者たち。彼らが新たなロケ地として「アイスランド」に注目する理由とは?(iStock/ansonmiao)

新型コロナが、世界中で映画やドラマの撮影にストップをかけている。日本でも、4月にNHKの朝ドラ「エール」の撮影済みストックが、6月末か7月頭までしかもたないと報道されたばかり。大河ドラマ「麒麟がくる」も、同じ理由で、6月中旬には放映が中断されることがわかっている。

米カリフォルニア州で緊急事態宣言が出てからおよそ2ヵ月、ハリウッド業界関係者の間では、どうやって安全にビジネスを再開できるのか、水面下で話し合いが進められている。

たとえば、監督組合は、コロナで突然人気が再燃した映画『コンテイジョン』(2011)の監督スティーブン・ソダーバーグを特別委員会のリーダーに任命、疫学者のアドバイスを聞きながら新たなプロトコルの作成に努めている。

世界中の映画界が注目する「アイスランド」

そんな中、俄然注目を集めているのが、アイスランドなのだ。一刻も早く映画やドラマの制作を始めるのに、最も現実的と考えられるのが、撮影環境が整い、経験豊かなクルーが揃っていて、英語が通じ、何より大事なことにコロナ感染の抑え込みに成功した、この島国なのである。

まだ外出自粛下であるものの、1日あたりの新しい感染者をひと桁、時にはゼロにまでに抑えているアイスランドでは、コロナで一時中断させられたNetflixドラマ「Katla」の撮影が再開している。監督はアイスランド人のバルタザール・コルマウクル(代表作は『エベレスト3D』)。撮影が行われているのは彼自身が所有する巨大なスタジオだ。

クルーは全員、PCR検査を受けているうえ、毎朝スタジオに入るときには検温があり、仕事中は2メートルのソーシャル・ディスタンシングを厳しく守っているとのこと。業界サイトdeadline.comに対し、コルマウクルは、「私たちの現場では、色分けのシステムを使っています。特定のエリアには、その色の服を着た人しか入ることができません。同じ色の人は、最大20人です」と、スタジオ内での「密」を避ける工夫について語っている。

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