「家にいよう」でGDPの単純比較ができない理由 経済対策の考え方もこれまでとは異なるべき

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途上国のGDPの推計を先進国のGDPと比較して生活水準を判断するのが不適切なのと同様に、新型コロナウイルスにかかわる緊急事態宣言が出されている現在の先進諸国経済において、GDPという物差しで測った結果を平常時と単純に比較するのは不適切だ。その解釈には慎重な考察が必要になる。

そうであれば、新型コロナウイルス感染に対応した緊急事態宣言でGDPは大きく落ち込むものの、多くの人の生活水準がGDPの数字ほど落ち込むわけではないので、GDPの落ち込みを小さくすること自体を目的とした経済政策はあまり意味がない。

特に打撃を受けた企業や人に追加の支援を行うべき

GDPは市場取引による経済活動の水準を表すものなので、市場取引で成り立っている企業活動やそこで働く人たちの雇用は大きく落ち込む。したがって、経済対策で考えるべきことは、感染終息後に早期に経済活動を再開できるように、必要な企業をうまく生きながらえさせることや、失職したり大幅な収入減に見舞われたりした人たちの生活を支えることだ。

通常の景気対策のような総需要喚起策では、航空・鉄道などの交通や観光・宿泊、外食・娯楽など打撃が非常に大きな産業を救うことはできず、打撃を受けた人々の生活維持の観点からは非効率的であることは、多くの識者が指摘しているとおりだ。

経済を早期に立て直すうえで最も重要なのは感染の拡大阻止と医療体制の拡充であることはいうまでもない。経済活動そのものに対する対策としては、企業の存続を維持するために、公的資金による企業への出資、街の機能維持を目的として地方自治体が中小商店の経営に出資できるように国が資金援助するなどが必要だ。また、特に生活に大きな打撃を受けている人たちへの持続的な援助に注力するべきだ。これらの戦略的な対策を第2弾として行うべきだろう。

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