「高血圧」40代以上なら特に注意が必要になる訳 脳梗塞などさまざまな病気と関わりがある
血管が受けるダメージの大きさは、「高血圧のレベル」×「高血圧であった時間」に比例します。血圧が高ければ高いほど、そしてその時間が長ければ長いほど、血管はダメージを受けます。
高血圧は早くから始まることがあります。日本では 30 代、 40 代の比較的、若い人たちでも、すでに2 ~3割が高血圧の状態です。しかも大丈夫だろうと高をくくっているのか、4割強の人が治療を受けていないという推計もあります。
40 歳未満で高血圧になる人は、腎臓の機能や副腎、ホルモンに何らかの問題があって、それが血圧を押し上げている可能性があります。また遺伝的な素因をもっている可能性もあります。
これが 40 歳以上になると、「本態性」といって原因が特定しにくい高血圧の可能性が高くなります。だいたい高血圧の7~8 割が本態性高血圧だと考えられます。遺伝的な要因に加えて、加齢や生活習慣、環境因子によって起こります。
生活習慣の乱れが積み重なり高血圧に
20~30代のときは「血圧が高い」と言われたことが一度もなくても、 40~50代になると、「高い」と指摘されることはよくあります。かんばしくない生活習慣などが積み重なって、中年になって以降、高血圧になるのです。
よく食塩が関わっているということをいわれますが、それは塩分への感受性が関係しています。感受性とは「影響の受けやすさ」という意味で、日本人には食塩感受性の高い人が多いと言われています。
塩分を多くとると、腎臓の交感神経の活動が活発になり、塩分の排出に関わる遺伝子の 働きが抑制されるのです。すると血液中のナトリウム濃度が上がります。ナトリウムは水と結びつきやすいので、血液の量が増えて、その結果として血圧が上昇するのです。
塩分を多めに摂ってもあまり血圧に影響しないタイプには、こうしたことは起きません。
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