回答からは、子どもとゆっくりと過ごせる時間を新鮮な気持ちで楽しんでいる人がいる一方で、不安の多いこの状況に苦しんでいる親と子の像も見えてくる。
休みのない子育てはただでさえ負担の大きな仕事だ。本来なら家庭の外からのサポートが不可欠だが、現在はそれも難しい。子育てや介護など、家庭の中でケアワークを担う人たちの心身の負担軽減は大きな課題と言える。同じく子育て中の母親からは、次のような回答も寄せられた。
出産後仕事もやめ、夜出かけることもなくなり、夫も平日はほとんど家にいないため、子どもと私だけ。世間から遮断されているように感じてた。しかーし、世の中がこっち側に変わった!!どう?ストレスたまるっしょ!わたしは慣れてるよっ!て言いたい気持ち(一児の母)
この機会にぜひ、産後間もない母親たちの心情にも思いを馳せてみてほしい。
高齢の両親への葛藤
感染後の高リスクが懸念されている高齢の両親との関係性に苦悩する声も寄せられた。
高齢の義母に、外に出るなと言ってもなかなか分かってもらえない。私の家族も同様で、コロナウイルスの脅威に対する意識の低さが露見していた。心を鬼にして伝える覚悟(40代・海外在住)
父親(60歳)が「これから健康ランドに行ってこようかな〜?」と気楽に言っているのを聞いて、泣きながら今回のウイルスの危険性と、感染予防に努めないことによる周りからの信頼を損ねるリスクについて話した(30代女性・フリーランス)
コロナの影響で、元々周囲と上手くやれず引きこもりがちだった父がさらに引きこもりになり、同居している私の抑うつが悪化した。日中父の起きている気配に接するのが嫌なので夜に起きていることが多くなり、昼夜逆した生活を送るようになった(30代・フリーター)
高齢の両親との関係については、危機意識のすり合わせに悩む声が多く寄せられた。長い年月をかけて体に馴染んだ生活習慣を急に変えるというのは予想以上に難しいことなのかもしれない。
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