150人調査で見る「コロナ下の日本人」驚く変化 人間関係を見つめ、浮かび上がってきたもの

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○ 夫婦仲が悪くなった
一緒に過ごす時間がふえて、興味関心ごとの不一致が今までよりクリアになってしまった(40代女性・フルタイム勤務)
休校中の子の学習フォローが不十分と夫と口論。今までは割と夫婦仲も良かったが、子もナーバスになっているし私も疲れているのにあまりにも優しさがない。本当におちこんでいる(40代一児の母・パート勤務)
全てを夫のせいにしてしまう。夫が悪い面はひとつもないのに1人になったら楽になるのにと考えるようになった(20代女性・フルタイム勤務)
コロナに関しての認識について子どもと揉めることが多くなった(50代主婦)

 

思いがけないことに回答からは、コロナをきっかけにパートナーへの愛情を再確認したり、壊れかけていた関係を修復したりしている人たちがいることがわかった。「コロナ離婚」なる言葉も聞かれるようになり、外出自粛生活をきっかけとした不仲が起きやすい状況にあることは多くの人が知るところだろうが、案外その逆も起きている。

……が、あまり目立って見えてこないというのは、パートナーへの感謝の気持ちや愛情が、悪口以上にSNSで言いにくいということなのかもしれない。該当する人たちはぜひ、昨今の殺伐としたSNS砂漠にオアシスを作るつもりで、人目を気にせずパートナーに愛を叫んでほしい。

一方、不仲となるきっかけとしては、新型コロナウイルスに対する危機意識の違いや休校中の子どもたちへの教育方針の違いが挙げられた。慣れない毎日に誰もがいつも以上のストレスを抱えている中、これまでなら見てみぬふりができたことが、ここへきて思わぬ爆弾になりかねない。気をつけよう。

親子関係はどう変わった?

全国的な休校・休園が続く中、自宅で子どもと過ごす母親たちからもさまざまな本音が寄せられた。

○ 幼い子を持つ母親たちの気持ち
幼児二人を自宅保育しつつ仕事をしている。怒る機会や疲れも増えたものの、抱っこしたり肌をくっつける時間も増えて、以前より子どもをかわいいと思うようになった(30代・一児の母)
子どもが1歳の時から保育園に預けて働いていたため、こんなに毎日何からも追われずに一緒にいるのははじめてで、のんびりやってます。※1カ月後、早く会社行きたいと言ってる可能性大(30代・デザイナー)
小1になった息子を、寝ているとき以外かわいいと思えなくなりました…。ずっと一緒にいて構われ続けていると、優しくするのが難しいです。このままだと私が先におかしくなってしまいそうだと危惧しています(30代女性)
子どもの生活を守らなければいけないと無意識のうちに思い詰めているようで、子どもの就寝後にソファで動けなくなることが増えました。週に3回はソファで寝落ちしています(40代・小学生の母)
姉妹げんかが増えた、コロナを少しでも想起させる話題を出すと、5歳の長女が、「その話しないで!」という(自営業)
未就学児童、小学3年生の子どもを夫婦で見ている。勉強・生活見るのは大変で、テレワークなんか1/5程度しか昼間できず、夜中にやっている(50代・自営業)
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