自粛の今こそ読書!戦略コンサルの「読む技術」 「本の読み方」から「時間の作り方」まで一挙公開
「読む技術」では、「どのように本を読むか」と同時に重要になるのが、「本を読む時間をいかに捻出するか」だ。読書に限らず、プロフェッショナルは時間というかけがいのない資産をコントロールする術を身につけなければならない。
「1年間で300時間」の「自由時間」を確保する
スポーツの世界のプロフェッショナルにとって、体調管理(コンディショニング)はきわめて重要だ。体調が万全でなければ、どんなに優れた才能も技も発揮できない。それは、戦略コンサルタントという仕事も同じである。
頭も身体の一部だ。体調が万全でなければ、頭は回らないし、思考は深まらない。そのために、とくに睡眠は大事だ。必要な睡眠時間は個人差があるが、私の場合、7時間は必要だ。睡眠が少しでも足らないと、頭の働きがいっきに悪くなってしまう。睡眠時間の確保は、私にとってきわめて優先順位が高い。
お酒は大好きだが、いまでは「原則3杯まで」と決めている。それ以上飲むと寝付きが悪くなり、翌日に支障をきたす。
睡眠時間を削り、無理に読書の時間を確保しても、睡眠不足や飲み過ぎで頭が回らなくなってしまっては本末転倒だ。しっかり寝て、コンディションのいい状態で読書をすれば、得られるものははるかに大きくなる。
私はこれまでに数多くの書籍を執筆してきたが、よく受ける質問のひとつが「忙しいのに、よく本が書けますね。いつ書いているんですか?」というものだ。
1日は24時間と決まっている。そのうち7時間は睡眠時間を確保するので、残りの時間から執筆の時間をひねり出さなければならない。朝型人間の私は、毎朝5時半に起きるので、できれば10時半には眠りにつきたい。
体験的に考えると、1冊の本を書くためには、構想段階も含めると300時間は必要だ。ざっくり言えば、毎日1時間を執筆のために充てることができれば、1年に1冊は本を書ける計算になる。
この年300時間という「自由時間」を捻出できるか、活用できるかが、人生を豊かなものにできるかどうかの大きな分岐点だ。私の場合はこの300時間を本の執筆に充てているが、これを読書に費やすこともできる。300時間あれば、相当な数の本を読み、ある分野の専門家になることは十分可能だ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら