このように長年テレワークを導入する企業は業務上のさまざまな課題を解決しているが、最大の弊害となるのがハンコ文化だ。竹本直一IT担当大臣は4月14日の記者会見で、ハンコ文化がテレワーク化の妨げとなっていることを指摘され「民間で話し合ってもらうしかない」と話した。
この報道に対しGMOインターネットグループの熊谷正寿代表は「決めました。GMOは印鑑を廃止します」と自身のツイッターでツイート。17日には「サービスにおけるお客様の各種お手続きから、印鑑を完全撤廃(印鑑レス)」「お取引先とのご契約は電子契約のみとする(ペーパーレス)」と会社として発表した。またGMOクリック証券も法人口座の解約における印鑑を廃止した。
ハンコが完全テレワーク制度の妨げに
サイボウズでは廃止とはいかないまでも、4月上旬からは原則、押印事務(代表印・実印)および印紙のお渡し業務を控えてクラウドサインの利用を求めた。実印が必要な場合は期限をのばせるか確認している。
一方で4月27日には、経済財政諮問会議で安倍総理が押印や書面提出などの慣行見直しを関係閣僚に求める動きも出てきている。
テレワーク化を進めることは結果的に社内の信頼を生むコミュニケーションを高めることにも繋がり、また目に見える成果が求められる分、業務の質が落ちる心配もなさそうだ。来るアフターコロナに向けて、この期間にテレワークを進められるか否かは、今後の事業においても大きな分岐点となるだろう。
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