起業家YouTuberが説く「逆算人生設計」の極意 "コロナ時代"にモノを言う差別化材料とは?
目標を立てた時点では、とにかく焦っていましたね。だって当時の僕の英語力はTOEIC500点くらいで、大学受験レベルにも満たないくらいのもの。外資系に就職するのも、スタンフォード大学に留学することも、このままでは到底無理なレベルでした。
それから本格的に英語の勉強を始めて、海外の大学院にも留学。学生時代はこれでもかってくらい勉強しましたから、就活では外資系金融企業の中でもとくに仕事が厳しいとされる証券会社に入ることができました。
一流の人たちに囲まれて「ここで将来に必要な知識や経験をつけよう」と考えていましたし、MBA取得のためのスタンフォード留学に向けて勉強もしなければならない。文字どおり「寝る間も惜しい」って感じです。
外資系金融に入って1年後にはコンサルティングファームに転職し、ビジネスの知識も着々と身に付けていました。
でもそのとき、すでに20代半ばです。外資系企業には入れたけど、スタンフォードにはまだ受かっていなくって。これからスタンフォード大学を出て、ビジネスモデルを考えて、その事業で世の中にインパクトを与えるくらい成功させる。これを35歳までにやるには、あと10年くらいしかありません。
「これは時間がないぞ」と、どんどん焦りは募って、とにかく仕事をこなすことと勉強に心血を注いでいました。
普通の若手社員なら、目の前の仕事がうまくいかなかったり、人間関係で悩んだりして立ち止まってしまうこともあるのかもしれませんが、当時の僕は「そんなことどうでもいいから、とにかく早く成長しなきゃ」って気持ちでいっぱいでした。
そしてやっと、死ぬ気の思いで勉強を続けて7年目、27歳でスタンフォードビジネススクールに合格したんです。満を持して、いよいよスタンフォードに行ける。これまでの思いがやっと報われたんだと、意気揚々と留学したことを覚えています。
「トップ・オブ・トップ」に衝撃をうけた
スタンフォード大学で僕が人生最大の衝撃を受けたのは、世界の「トップ・オブ・トップ」たちの姿でした。周りの同級生はみんな、20歳そこそこで人柄もよく仕事もできる。すでに起業して自分のビジネスをGAFAに売却している奴までいました。
「トップ・オブ・トップ」には、こんなすごい世界が広がっていたんだ――。それまで近所にある標高300mの山しか知らなかった人間が、自分なりに考えた「ものすごい高い目標」を必死に駆け上った結果、その先にはもっとすごい「エベレストという山」があったことを初めて知った、それぐらいの衝撃でした。