40代で「うつ」にならない人のちょっとした習慣 誰にでもできるうつを寄せ付けない方法

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また、頭が思うように働かず、もの忘れも増えるため、「もしや認知症では?」と心配する人もいるという。「脳の前頭葉の働きが低下するのが原因です。うつが長い間続くと将来、認知症になるリスクが上がるという報告もありますから、放置せず、きちんと治すことが重要です」(川村さん)。

さて、あなたは大丈夫だろうか? まずは下のチェック表で、うつの症状がないかどうか確認してみよう。

うつには大きく9つの症状がある

☑気分が落ち込んだり、悲しくなったりする
☑ものごとに対して興味がなくなり、楽しめなくなる
☑疲れやすく、気力がわかない。何をするのもおっくうに感じる。
☑食欲がない、あるいは食べすぎてしまう
☑なかなか眠れない、あるいは眠りすぎてしまう
☑自分には価値がない、まわりに申し訳ないと思ってしまう
☑頭が思うように回らない、ものごとに集中できない
☑そわそわして動き回る、あるいは動作や話し方がゆっくりになる
☑生きていても仕方ない、死にたいと思ってしまう

うつには上記のように大きく9つの症状がある。最初の2項目の両方、またはどちらか1つに該当したうえで、残りの項目も合わせ、全部で5項目以上に当てはまる状態が2週間以上続いている場合、うつと診断される。

そもそも、なぜうつになるのだろうか。「うつの患者さんの脳の中では、神経細胞が炎症によるダメージを受け、神経伝達物質が足りなくなっています」と川村さん。

うつに関わる神経伝達物質にはセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンの3つがある。セロトニンは気分を安定させ、不安や恐怖を軽くする。ノルアドレナリンは思考力や集中力、意欲に、そしてドーパミンは気分の高揚や幸福感などに関係している。うつになると、これらの物質が不足することで、不安や意欲の低下、楽しみの喪失などの症状が表れることに。私たちの感情は脳内の物質によって大きく左右されているのだ。

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