コロナ危機で後手の政府が招いた混乱と不安

安倍首相に求められる最悪の事態への対応

国会で答弁する安倍晋三首相(写真:REUTERS/Issei Kato)

1世帯に布マスク2枚を配布するという「アベノマスク」については海外メディアからも批判され、これまでの政府の対応は後手後手に回ってきた。

4月3日に政府から発表された1世帯30万円の現金給付案や軽症者についての厚労省の対応を見ていると、コロナ問題の深刻さを過小評価してきたと多くの国民も感じているだろう。

東京都では4日、5日と2日連続で100人以上の新型コロナウイルス感染者が確認され、感染経路不明の事例が相次いでいる。都内での感染者は1000人を超えている。

事態が深刻化する東京都では明確に緊急事態を想定し、その対応は、政府よりも先を行っている。政府自民党、安倍晋三首相がこの国難とも呼べる時代にリーダーシップを発揮し迅速な対応を進めないと、医療崩壊が起き、感染者がオーバーシュートしたときに対応できなくなる。

一部報道によれば、安倍首相は「緊急事態宣言」に踏み切る意向を固め、6日にも方針を表明し、早ければ7日に宣言するという。

東京都の危機感と後手後手の政府

3日、小池百合子都知事は会見で、政府が「緊急事態宣言」を発令した場合の対応方針を公表している。都民に対しては外出自粛を求める一方、食料品店などの生活必需品を扱う店については、引き続き営業を認めると発表した。きわめて妥当な措置だ。

さらに東京都は感染爆発に備えて、7日の火曜日から軽症者向け施設としてホテルを棟ごと借り上げ、そこで受け入れるという。1000人分の部屋を確保できるとしており、国に対しても迅速に緊急事態宣言を出す判断を求めてきた。

東京都が軽症者向け施設としてホテルと交渉が行えるようになったのは、2日に厚生労働省が、軽症者らを病院以外の施設で受け入れる各自治体の動きを追認する通知を出したことによる。

これまでの厚労省のスタンスは、3月1日の通知であった。それによると、軽症者、無症状者は「自宅での安静・療養を原則とする」としていたが、そうした体制に移行する場合には「厚労省と相談すること」を求めていた。この最後の「相談」という名のもとの口先介入が各自治体の動きにブレーキをかけていたのである。

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