デジタル化ランキング上位に意外な「あの県」 経済・人口規模とは異なるデジタル活用能力

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滋賀県はコネクティビティー(高速回線や端末の普及度)で全国2位、デジタル公共サービスの整備度が4位と高く、熊本県はデジタルスキル(基本的なソフトウェア利用能力やWeb構築能力など)で全国4位、ネット利用度でも5位と高かった。

デジタルスキルが高い三重、石川

DCIを構成する4つの要素別にみていくと興味深いことがわかる。

例えば「ネット利用」は、沖縄県が17.1で、47都道府県の中で最も高い(最高点は25)。

NRIが2020年1月に行った生活者アンケート調査によると、沖縄県民はメッセージングアプリやSNS、音楽配信サービスや映画・テレビ番組の有料動画配信の利用比率が高く、総合的にネット利用度が高いという結果が出ている。

構成要素の2つ目「デジタルスキル」のスコアが高いのは、三重県(15.0)や石川県(14.5)だ。

三重県については、デジタルスキルを構成する20数個の要素(NRIのアンケート調査および国の調査結果)について全般的にスコアが高い傾向にあった。

石川県はエクセルやパワーポイントなどの基本的なビジネスアプリケーション利用や、ウェブサイトを作成できると回答した人の比率が高く、また大学や短大、高専などでIT関連の勉強をしたという人の比率も高かった。

3つ目の「コネクティビティー」についてみると、滋賀県(16.6)が東京都(19.4)に次いで2番目に高い結果となった。滋賀県はFTTH(一般個人宅への光ファイバー網引き込み)の普及率が高く、NRIのアンケート調査によるとスマホやパソコンの保有率も高い。

4つ目の「デジタル公共サービス」をみると、こちらは東京(18.3、1位)、千葉(17.1、2位)、神奈川(14.3、5位)、兵庫(14.2、6位)といった大都市を抱える都県のスコアが高い。3位と4位は静岡(15.9)と滋賀(15.5)だ。

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