中国に相当数の無症状者、感染「第2波」に懸念

患者数の公式統計に含まれず感染力も不明

中国では18─22日までの新規感染者はゼロとなっている。だが、武漢市で20日に1人の感染が確認されていた。この62歳の男性は症状がなかったとの理由で、統計には含まれなかった。

また、独立系メディアの財新は、複数の病院関係者の話として、24日には無症候性キャリアーから1人の医師が感染したと報じている。

中国当局は、無症候性キャリアーがその後に発病すれば、感染者数に追加すると説明する。それでも診断を受けず、それゆえに隔離されていない無症候性キャリアーが、どれだけいるかの謎は残ったままだ。

専門家からは、封鎖解除に伴って、未知の無症候性キャリアーが新たな感染経路になる恐れがあると警告する声が聞かれる。

豪シドニー大学の公衆衛生専門家、アダム・カムラト・スコット氏は、多くの国がまだ地域社会全体を検査できる態勢が整っていない点を踏まえると、特に心配だと話した。

ダイヤモンド・プリンセスでも感染者3割が無症状

無症候性キャリアーの感染力が、どの程度かも分かっていない。最近のある分析結果に基づくと、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」のケースでは、感染者104人のうち33人は、日本の自衛隊の病院での平均10日間の経過観察後も症状が出なかった。

23日に発表された別の調査によると、中国重慶市では感染者の18%が無症状だった。さらに新型コロナは症状が最も軽度な時に、より人に感染させやすいとの報告さえある。

米イェール大学公衆衛生大学院は、無症候性キャリアーの存在は、空港などのスクリーニングでは中国から他国へのウイルス移動を十分に阻止できないことを意味するとの見解を示した。

豪クイーンズランド大学・分子生命科学研究所のイアン・ヘンダーソン所長は「新型コロナに感染しているかどうかの血清診断方法が確立されてからでないと、本当の状況は明らかにならないだろう」と言い切った。

(David Stanway)

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