5G導入が激変させる「エンターテック」の将来像 ライブエンタメ変える新技術を専門家が伝授
2020年春にサービスが開始される「5G」(第5世代移動通信システム)は、スマートフォンなどの通信速度の向上が図られるほか、同時多接続や低遅延といった要素も組み込まれ、私たちの生活やビジネス、そしてエンターテインメントの楽しみ方など大きく変わる可能性を秘めている。
今回は、エンタメ業界が歴史の変化を牽引することを示す「エンターテック」というビジョンを掲げ、エンターテインメントとテクノロジーを結び付ける事業を多数行っているParadeAllの代表取締役社長・鈴木貴歩氏に、5G時代のエンターテインメントついて話を聞いた。
「G」の変化は新規ビジネスを生み出す
「これまでの歴史的な経緯を見ると、『G』の上昇に伴い、さまざまなビジネスが立ち上がってきました。『5G』の登場によってエンターテインメント業界に大きく起こる変化は、『視聴の拡張』『距離の超越』の2つでしょう」と鈴木氏は語る。
鈴木氏は『2G』の時代に着メロの立ち上げに携わった経験があった。その後の『3G』の普及によって、音源のダウンロードもできるようになった。その後、2010年には「4G」が登場。2014〜2015年頃、スマートフォンの一般層への浸透に伴い、音楽を聴くためにストリーミング習慣も定着した。
5G時代の到来とともに、エンターテインメントに起こる変化について鈴木氏はこう語る。
「過去には、グラモフォン(蓄音機)を発明したベルリナーは、世界最初のレコード会社を設立しました。その後、アナログ、CD、音楽配信といった流れがあります。直近の2019年はあいみょん、Official髭男dism、King Gnuなどがストリーミングサービス発のアーティストとしてブレイクしました。
海外ではラッパーがTikTokなどのSNSを駆使してヒットを出すなどアーティストがテクノロジーとコンテンツを活用して新世代を作っているわけです。そして今年の春から始まる『5G』についても、いずれはこのような大きな変化を生み出すことになると思います」
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