コロナ不況の今こそ実は「採用のチャンス」な訳 「好業績残す人材」を採用できる可能性が高い

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逆に就職氷河期以降ずっと続く不景気の中で採用された人は厳選して採用され、丁寧に手をかけて育成されるために、その後会社の根幹を支える人材になっている場合があります。このように、採用においては「景気の動向とは逆の動きを取る」ほうが合理的なのです。

苦しい時に採用するのは、「いい人が採りやすい」ということ以外にもメリットがあります。もうずいぶん昔のことになりますが、私が最初に入ったリクルートは、リクルート事件の際、内定辞退者が半分以上出たそうです。

しかし、そんなときにも残った人がいるわけです。残った社員の尽力によってリクルートは再興され、グローバル規模にビジネスを展開する企業になりました。リクルート事件が起こったのはバブル真っ只中の1988年のこと。ほかにも入れる企業はいくらでもあったでしょうに、なぜ彼らはリクルートに入社したのでしょうか。

会社に「GIVE」する人ほど高業績

それは彼らの主な動機が「会社からもらう(Take)」ことではなく、「会社に貢献する(Give)」ことだったからではないでしょうか。誰でもどちらの動機もありますが、人によってどちらが相対的に強いかは変わります。

私は人事コンサルティングをする際、最初に高業績者の分析を行うのですが、会社からTakeすることばかり考えている人よりも、会社にどうやってGiveするかを考える人のほうが高業績者が多い。

全体のパイを増やそうとする人のほうが、分け前の話しかしない人より活躍するのは当然です。リクルートは事件によってTakerたちが消え(彼ら全員をそうだと言うわけではありませんし、非難するわけでもありません)、残ったのはGiverばかりになったことによって、大復活を遂げたのではないかと思います。

もし、今後コロナ禍の影響で不況がやってくるとしたら、これまでの不況期と同様、それでも多くの企業は採用を絞ることでしょう。つまり、採用の大チャンスです。少子化でもともと若い人は絶対数が不足しているのですから、今採らずしていつ採るのかというぐらいです。しかも、苦しい時期に入社して来てくれる人のマインドセットはGiverであることが多い可能性も高い。

私も零細企業の経営者ですので、ここから始まりそうな不景気には足がすくみます。しかし、ここで決断をして採用をし続け、社員全員で耐え忍んで頑張れば、再び好景気がやってきたときには、大躍進の時代となる可能性もあります。

また、今から就職活動をする学生にとっても、不況は逆境になることは間違いありません。しかし、バブル崩壊でもリーマンショックでも求人倍率は1倍を切りませんでした。つまり、きちんと探しさえすれば、就職できる会社はあるということです。

ですから、視野を広く持ち、受験社数を増やせば、自分を高く評価してくれる会社はきっとあります。しかも、不況期にでも採用をやめない会社は
人を重要視している良い会社です。そういう会社を探しやすくなる時代になると前向きに考えて是非頑張ってください。

曽和 利光 人材研究所 社長

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そわ としみつ / Toshimitsu Sowa

株式会社人材研究所 代表取締役社長、組織人事コンサルタント

京都大学教育学部教育心理学科卒業。リクルート人事部ゼネラルマネジャー、ライフネット生命総務部長、オープンハウス組織開発本部長と、人事・採用部門の責任者を務め、主に採用・教育・組織開発の分野で実務やコンサルティングを経験。人事歴約20年、これまでに面接した人数は2万人以上。2011年に株式会社人材研究所設立。現在、人々の可能性を開花させる場や組織を作るために、大企業から中小・ベンチャー企業まで幅広い顧客に対して諸事業を展開中。著書等:『知名度ゼロでも「この会社で働きたい」と思われる社長の採用ルール48』(東洋経済新報社、共著)など。

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