シリコンバレー「厳しい外出禁止令」出た事情

不要な外出をした場合、罰金などの厳罰も

サンタモニカの店舗で働く従業員の感染が判明し、中華圏以外のアップルストアをすべて閉鎖したアップルは、例年6月にWWDCこと開発者向け会議を開催するが、いまだに開催に関する発表がない。すでに数週間前からこうしたITやソフトウェア開発などコンピューター関連企業では在宅勤務が当たり前になっていた。だが、外出禁止令以降、コンサルタント業など各種サービス業も同様の働き方にシフトしている。

シリコンバレーの各都市からサンフランシスコへの交通も影響を受けている。公共交通機関の中には、サービスを中止したり、運行数を減らすところも出てきた。サンフランシスコと郊外のリッチモンドや、ハーバーベイをつなぐフェリー航路の運航はストップ。観光で人気のフィッシャーマンズワーフのあるピア41への路線でサービスが中止され、4月7日までは全航路で週末の運航はしない。

名物のケーブルカーも運行停止

サンフランシスコとベイエリアをつなぐ、ベイエリア高速鉄道(BART)は動いているが、乗客同士が6フィート(約1メートル82センチ)離れるようにとのお達しが出ている。すでに、3月8日以降61%減少しており、この後さらに減る見込みだ。シリコンバレーの北と南をつなぐカルトレインの利用者は、約2週間前から7割以上減っているため、通勤時間の急行電車を減らすなど、17日から運行数自体を減らしている。

サンフランシスコ市内の名物、ケーブルカーは現在は運行をストップ。こんな中で少し明るいニュースがあるとすれば、サンフランシスコ市内は駐車禁止が多いのだが、それが緩和される、ということだろうか。

ドナルド・トランプ大統領が国民に対して、10人以上の集まりは避けるよう要請していることから、サンフランシスコやシリコンバレーでも多くの教育機関などが閉鎖。大学はオンライン講義へ移行したほか、小中高校、保育所はクローズしている。ニューサム知事は、休校措置は夏まで続くとも言及しているが、カリフォルニア州では子どもを1人で留守番させると罰せられる可能性もあり、共働き家庭は絶句している。

ところで、筆者は指令が出た3月16日に近所のスーパー、セーフウェイ(Safeway)に買い物に出かけたのだが、日頃は空いている同店に大量の人々が押しかけており、夜ならば少しは空くだろうと、何も買わずに店を出た。

スーパーの商品棚はすっからかんだ(筆者撮影)

ところが、この店は通常夜中まで開いているにもかかわらず、この日は急に夜9時に閉店。仕方がないのでほかの24時間営業のセーフウェイに行くと、店の前にガードマンが3人立っていてこちらも早く営業を終えていた。

隣にあるカリフォルニア州の住民に人気のスーパー、トレーダー・ジョーズ(Trader Joe's)も営業時間が短縮されていた。翌朝行くとセーフウェイ、トレーダー・ジョーズには長蛇の列が。特にトレーダー・ジョーズは、店内の通路の間にいる客の数は10人までということで、中に入るまで30分以上待たされる。

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