第4回 無用なケンカを回避するこんな方法

水は上手に抜いていこう

哀しい熟年離婚を回避するには、パートナーの心のコップに水(第一次感情)を溜めないことだ。
 溜めないとは、コップから適宜水を抜くことである。
 適宜リセットできていれば、パートナーの怒りの感情が持続することはない。リセットする方法として参考になる松下幸之助氏のエピソードがある。
 松下氏が厳しい口調で部下を叱責した翌朝、松下氏はその部下へ電話をし、前日とは打って変わった極めて明るい口調で「調子はどないや、また頑張りぃな」 とフォローしたそうである。
 部下は、こうしたフォローによって、松下氏へ恨みを持つことなく、その後の業務に邁進できたのだろう。
 これは、カップル間にも応用できることではないだろうか。
 言い争ってしまったら、後に引きずらない工夫をすることだ。
 それは、松下氏が発していたような、ちょっとした言葉による配慮なのかもしれない。
 ちょっとした言葉がけが、パートナーの心のコップに穴を空け、ネガティブな第一次感情の水を抜き出すことになるのだろう。
 適宜、上手に水を抜いていれば、第一次感情が、第二次感情である怒りや恨みへと近づいて行かない。

 今回紹介したように、私たちは、「第一次感情」「持続する」といった怒りの性質を理解しておくだけで、無用な論争を避けられるし、両者の間に溝や誤解も生まなくなる。
 こうした理解は、カップル間のみならず、良好な人間関係を構築するうえでも有用なはずだ。
 詳しくは、拙著パワハラ防止のための アンガーマネジメント入門をご一読いただきたい。

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 非学歴エリートの熱血キャリア相談
  • 映画界のキーパーソンに直撃
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 地方創生のリアル
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
正規と非正規「格差訴訟」<br>判断が分かれた最高裁判決

非正規労働者が年末年始の待遇や病気休暇などについて正社員との格差是正を訴え、最高裁は格差は不合理で違法とする判決を出しました。一方で賞与や退職金についての格差是正はほぼ全面的に退ける判決も。非正規労働者の待遇は改善するのでしょうか。

東洋経済education×ICT